拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

クリスマスの朝

あなたへ

 

クリスマスの朝は、

最高に良い顔で笑ってくれますように。

 

そんな願いを込めたクリスマスプレゼントは、

今年もあなたの枕元に届いたでしょうか。

 

毎年のクリスマスの朝の我が家には、必ず笑顔がありました。

 

枕元にプレゼントを見つけたあの子の笑顔。

そして、私たちの枕元に届いたプレゼントを見つけたあの子が、

パパとママにも、サンタさんが来てくれたんだねって、

私たちと一緒に笑ってくれました。

 

やがて、私たちの元に、

小さなサンタさんがやって来てくれるようになって、

私たちは、その存在に、最高の笑顔にさせられましたっけ。

 

クリスマスの朝は、いつでも、

家族3人の最高の笑顔がありました。

 

あの子が巣立つ日まで、

あの子のサンタクロースであり続けたいと、

こんな手紙を書いたのは、いつの頃だったでしょうか。

 

あれからの私も、毎年、あの子のサンタクロースであり続けています。

 

クリスマスには家にいなくても、

ちゃんとあの子の枕元にはプレゼントが届くのよ。

 

だって、あの子がとても良い子であることを、

サンタさんは、ちゃんと知っているもの。

 

成長と共に、

クリスマスの朝のあの子の笑顔を見ることは出来なくなったけれど、

今年も、帰宅したあの子が、

どんな顔で笑ってくれるのか、とても楽しみです。

 

クリスマスイブの夜には、あなたと過ごす夢を見て、

毎年、クリスマスの朝は、笑顔で目が覚める私と、

サンタさんからのプレゼントを、少し遅れて枕元に見つけて、

最高の笑顔を見せてくれるあの子と、

きっと、枕元に届いたプレゼントに笑顔でいてくれるあなた。

 

思えば、あの夏から随分と、クリスマスの過ごし方は変わったけれど、

サンタさんが運んでくれる笑顔だけは、きっとあの頃のまま。

何も変わらないのでしょう。

 

今朝のあなたは、どんな顔で笑っていたのでしょうか。

 

目を閉じて、思い浮かべてみれば、

おぉ!今年もサンタさんが来てくれたよ!なんて、

なんだか少しだけ大袈裟で、

あたかも全然気付かなかったかのような素振りが思い浮かんだのは、

私への最大の気遣いだったのでしょうか。

 

そう。あなたは、そんな人だったものね。

 

あなたはきっと、知っているんだね。

毎年のクリスマスイブの夜には、

あなたと絶対に目を合わせないように、

そっと静かに、プレゼントを置いていることに。

 

メリークリスマス

 

1年の中でいちばん小さな私の声に、気付かない振りをして、

瞼の向こう側にいるあなたも、

優しい嘘で、私を笑顔にしてくれるんだね。

 

 

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