拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

桜の景色を眺めながら

あなたへ

 

気が付けば、桜の花が開き始めたと、

あなたへこんな報告をしたのは、

私の誕生日の日のことでした。

 

こうして改めて振り返ってみると、

あの頃の私の視界には、

あの子の笑顔しか入っていなかったのかも知れません。

 

あの子が巣立ち、改めて、此処に見える景色を眺めてみれば、

満開の時期を僅かに過ぎて、

少しずつ緑色へと変わりゆく桜の景色でした。

 

今日の私は、近所の公園へと立ち寄って、

桜の景色を眺めながら、

ゆっくりと、巣立ち前のあの子との時間を振り返りました。

 

巣立ちの日までを、あの子と2人、

バタバタと忙しない時間を過ごしましたが、

慌ただしく過ぎ行く時間の中には、

あの子との大切な思い出ばかりが詰まって行きました。

 

今の私の胸の中には、

あなたにも話したいことが、山のように詰まっています。

 

あの子と2人、バタバタと過ごした日々は、

あなたへの手紙を綴る時間もなく過ぎて行ったけれど、

これから少しずつ、

巣立ち前のあの子と過ごした私が、

どんなに素敵な時間を過ごしていたのかを、

あなたにも伝えていきたいなと思っています。