拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

もしも一度だけ、あなたに逢えるのなら -2023-

あなたへ

 

もしも一度だけ、あなたに逢えるとしたなら、

私は、どんな時を選ぶのだろう。

 

こんなことについてを真剣に考えたのは、

いつの頃の私だったでしょうか。

 

あの時の私は、様々に想いを巡らせながら、

夢を叶えて、

胸を張って最高の笑顔をあなたに見せる自信がついた時を選ぶのだろうって、

そんなふうに答えを見つけたのでした。

 

本当は、今すぐにでもあなたに逢いたいけれど、

一度だけであるのなら、今ではないんだなって。

 

今日のこちらでは、夕方から雨が降り出しました。

 

雨を降らす空を見上げながら、

ふと思い出したのは、あの子が巣立った日のことでした。

 

あぁ、そっか

それは、今なんだな

 

いつかの私が真剣に考えたことへの新しい答えを見つけたのは、

あの子の巣立ちの日のことでした。

 

もしも、一度だけ、あなたに逢えるとしたのなら、

夢を叶えた時ではなく、今なのだと、

あの日の私は、突然に、新しい答えへと辿り着いたのでした。

 

あの子がこの世界に生まれた日を、あなたと2人で迎えることが出来たように、

私たちの元から巣立つあの子の姿を、あなたと一緒に見守りたい。

 

もしも、一度だけ、あなたに逢えるとしたのなら、今がその時なのだ と。

 

過去の私が漠然と、

ずっと先の未来として追いかけてきたはずの時が、

目の前にあることに突然、気が付いて、

私は漸く、あの頃の私が思い描いていた未来へと追いついたのかも知れないと、

あの日の私は、初めてこんな視点を持ちました。

 

それは、

あの子が立派に成長し、巣立ちの時を迎えたように、

私もまた、あの頃から、

随分と成長を遂げたとも言えるのかも知れません。

 

あの日、初めて見つけた「今」という視点は、

私にとっての大きな成長でもあるのだと、

あの日の私は、こんなふうにも感じたのでした。

 

あの子の巣立ちの日は、ずっと曇りの予報だったはずなのに、

駅へと到着し、あの子と一緒に車を降りると、

突然に雨が降り出しました。

 

あの子と一緒に空を見上げたあの不思議な瞬間を思い出してみれば、

本当は、叶わないはずの私の願いが、

実は叶っていたようにも感じてしまいます。

 

漸く、「今」へと辿り着いた私の想いを、あなたはきっと何処かで受け取って、

その願いを叶えてくれていたのかも知れないなって。

 

雨と、今のあなたは、きっと密接な関係があるのだと、

こんな視点を持ったのは、いつの頃だっただろう。

 

夕方から降り出した今日の雨は、

あの子と一緒に空を見上げたあの瞬間を鮮明に思い出させて、

私の中に、ひとつ、新しい気付きをもたらしました。

 

あの子と一緒に空を見上げたあの瞬間に流れていたのは、

家族3人での時間だったのかも知れないなって。

 

 

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