あなたへ
人生は、実はとても上手く出来ているのだと、
こんな視点から、私が歩んだ道のりを振り返ったことは、
これまでに何度あったでしょうか。
私がひとりで子育てに困ることのないようにと、
偶然を装いながら、環境が整えられていたり、
幼かった頃に、漠然と考えていたことが今に繋がっていたり。
そして、
20年以上前に特殊な力を持った人と出会った意味が、
今に繋がっていたり。
これまでの自分が歩んで来た道のりを振り返り、
随分と過去の時間と、今との繋がりを見つけられるようになったのは、
いつの頃からだっただろう。
あなたの年齢と並び、やがて、
ひとつ、ふたつと年齢を重ねれば重ねる程に、
点と点だったはずのものが、実は一本の線で繋がっていたことに気が付いて。
いつかの私は、年を重ねることは、とても素敵なことなのだと、
こんな視点を持ちましたが、
今の私は、更に、年を重ねる面白さをも感じています。
これからもっと年を重ね行けば、
これまでの私が経験した様々な物事がどんどん繋がって、
やがては全てが、一本の線で結ばれるのかも知れません。
その時の私はきっと、
ただの思い出だった筈の過去の時間が、
一瞬で別な色へと輝き出す瞬間を見つけることが出来るのでしょう。
そう考えてみると、これからも、
年を重ねることが楽しみで仕方がないのです。
子供の頃も楽しかったし、
若かった頃も楽しかった。
そして、
年を重ねてからの今も、とても楽しい。
人生って、きっといつでも、
その時にしか味わえない楽しみ方が、
待っていてくれるものなのかも知れません。
今日の私は、改めて、これまでに見つけた様々な視点を思い返しながら、
やはり人生とは面白いものだなと、
こんな気持ちでこれまでの歩みを振り返っていました。
ねぇ、あなた。
いつかの夢の中で逢いに来てくれた前世のあの姿のあなたは、
幾つくらいだったのだろう。
あの時のあなたも、こんなふうに、
その人生を歩んだあなたにしか見つからない様々な答えを、
見つけることは出来ましたか。
今度はね、2人で年を重ねて、
互いの人生の中で、互いがそれぞれが見つけた視点を話し合ってみたいですね。
きっとね、2人で同じ人生を歩んでいても、
互いの人生に見えるストーリーは、全く違っていて、
あなたの人生には、あなたにしか見えないストーリーが、
私の人生には、私にしか見えないストーリーが、描かれているのよ。
この人生の中で私が見つけて来た視点は、
こうしてあなたへの手紙として綴る以外には、
誰に話すでもなく、静かに胸の中へと止めて来ましたが、
今度生まれ変わったらね、
他の誰にも話せないようなこんな話も、あなたと2人でしてみたい。
あなたは、不思議な話がとても好きだったから、
きっと、とても楽しいんだろうな。