あなたへ
先日の母の日にあの子が贈ってくれたのは、
アイスクリームのチケットでした。
お好きなアイスクリームを6種類お選びください
こんな文字にワクワクとしながら、早速、お店へと足を運んだ私は、
カラフルなアイスクリームたちを選びました。
冷凍庫を開ければ、そこに見えるのは色とりどりの景色。
我が家の冷凍庫は、只今、夢のような冷凍庫となっております。
見ているだけで楽しい気持ちになってしまうその景色を食べてしまうのは、
なんだか勿体無いような気もしてしまいますが、
こちらでは、暑さを感じる日も増えて来ました。
色とりどりの景色に、ついつい手が伸びては、
やがて、あの子が見せてくれた景色は、
大切な思い出として、この胸の中だけへと残るのでしょう。
ねぇ、あなたは覚えていますか。
小さなあの子の寝顔を見つめながら、
2人であの子の幸せを願った幾つもの夜を。
この子を幸せにしたい。
私たちはいつでも、
あの子の幸せを祈りながら、あの子を育てて来たけれど、
私たちは、あの子に幸せにして貰ってばかりで。
子育てをしているように思えても、実は、私たちの方が育てられていたり、
あの子に幸せにしてあげたいと考えていても、
実は、私たちの方が幸せにして貰っていたり。
子育ての奥の深さについて話し合ったあの頃の私たちは、
あの子が生まれて来てくれたから知れた、たくさんの幸せを数えましたね。
あの夏から10回の誕生日を迎えたあの子も相変わらずに、
こうして私を幸せにし続けてくれています。
あの子が生まれて来てくれて、本当に良かった。
あの子と出会えて、本当に良かったって、
あの頃、2人で感じたこんな気持ちも、
あなたの分まで大切に集めて行くからね。
