拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

その温もりをただ感じながら

あなたへ

 

素敵な時間をありがとう

本当に幸せだったよ

 

朝起きて、おはようの挨拶よりも先に伝えた私の声は、

あなたのところまで届いたでしょうか。

 

あなたの夢を見ました。

それは、あなたがそちら側から帰って来てくれた夢でした。

 

夢の中の私たちは、ただただ、抱き締め合ったままで、

その時間を過ごしました。

 

一度肉体を手放したあなたの体には、もう、心臓がなくて、

私がよく知っているあなたの鼓動を感じることは出来なかったけれど、

それでもあなたは、私がよく知っている温もりを与えてくれました。

 

あなたの腕の中に収まった私は、その温もりを感じながら、

ただただ幸せだけを感じていたのでした。

 

夢の中の私は、あの夏から此処までを歩んだ今の私。

此処までを歩んだ記憶を持った私は、

そこに流れる時間が、

どれだけ掛け替えのない時間であるのかを知っていました。

 

この世界の何処にも永遠が存在しないように、

そこに流れる時間もまた永遠ではないのだと、

こんな気持ちで、あなたの温もりを感じていた私にやって来たのは、

この世界の朝でした。

 

何の躊躇もなしに鳴り響く目覚まし音を止めながら、

夢の中を反芻してみれば、

つい先程まで感じていた側あなたの温もりは、

まだ、私の腕の中へと残っているような気がして。

目が覚めたばかりの私の胸の中には、

やはり、ただただ幸せな気持ちだけが溢れ続けたのでした。

 

ねぇ、あなた。ありがとう。

その温もりを届けてくれて、

幸せな気持ちでこの胸の中をいっぱいに満たしてくれて、ありがとう。

 

本当に、幸せでした。

 

夢の中の私が、ただ幸せだけを感じていたように、

夢の中の私は、

あなたを幸せな気持ちでいっぱいに満たすことは出来ましたか。

 

 

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