あなたへ
父の夢を見ました。
父が、とても楽しそうに話を聞かせてくれる夢でした。
それは、父が体験した不思議な話。
夢から覚めた私には、
残念ながらその内容を上手く思い出すことは出来ませんでしたが、
夢の中、父の声に耳を傾けながら、
私に備わった不思議な力は、父譲りであるのだと、
そう確信したことだけは、はっきりと覚えています。
まさか、父をそちら側へ送り出してから、
父譲りなところを見つけることが出来るだなんてね。
人生には、時に不思議なことが起こるものですが、
まさかこんな形で、
父が持っていた側面を知ることになるとは、思いもしませんでした。
私は、私が思っているよりも、
父に似たものをたくさん持っているのかも知れませんね。
口数が少なく、物静かだった父は、
多くのことを胸の中へと仕舞ったまま、
そちら側へと旅立って行ったのかも知れません。
夢の中を反芻しながら、
生きている間に、もっとたくさんの話を聞いてみたかったなと、
そんな気持ちを見つけましたが、
きっと父は、私に話したいと思ったことがあればまた、
こんなふうに夢の中へと現れて、話を聞かせてくれるのでしょう。
その時にはまた、
新たな父譲りの自分を知ることが出来るのかも知れませんね。
この人生の中で、
私はあと幾つくらい、父に似た自分を見つけることが出来るでしょうか。
父に似たところをたくさん集めよう
こんなテーマも、この人生の楽しみのひとつとして、
歩んで行けたら良いなと思っています。