拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

帰省終わりの日

あなたへ

 

この帰省中に、

我が家の中に聞こえたあの子の楽しそうな幾つもの笑い声は、

あなたのところまで届いたでしょうか。

 

楽しい時間というのは、本当にいつでも、

足早に過ぎ去ってしまうものです。

 

先ほど、あの子を駅まで送り届けてきました。

 

夏からこれまでの間に得た新しい視点についてを話し合ったり、

他愛もない話をして笑い合ったり。

 

こんなふうに始まった今回のあの子の帰省の中にも、

たくさんの思い出が出来ました。

 

相変わらずに、出たり入ったりと、

忙しない日々を過ごすあの子だったけれど、

そんな日々の隙間には、

のんびりと寛いで、テレビを見つめるあの子の姿もありました。

 

そんなあの子の姿は、あの頃のあなたによく似ていて。

 

こっそりとあの子の姿を見つめながら、

やっぱり親子なんだなって、

あの頃のあなたの姿と重ね合わせてみたりもしたのでした。

 

あの子の笑顔。

 

私を呼ぶあの子の声。

 

私が作った料理を美味しそうに食べて、

お腹がいっぱいになった時の満足そうなあの子の顔。

 

遊び疲れてお昼寝をするあの子の寝顔。

 

あなたによく似たあの子の姿。

 

これまでの私が知らなかった気持ち。

 

今日の私は、この帰省中にあの子がくれた時間を、

ゆっくりと振り返りながら、大切に胸の中へと収めました。

 

帰り間際、あなたへ手を合わせたあの子に、

今日のあなたは、どんな声を掛けましたか。


たくさん食べて、たくさん眠り、たくさん遊んで。

非日常となった此処での時間を存分に楽しむことが出来たあの子は、

きっとまた明日から、前のめりに歩んで行くのでしょう。

 

またね

 

我が家のいつもの挨拶、ハイタッチをして、

元気に駅へと歩き出したあの子を見送ったのなら、

此処からは、互いに自分の道をしっかりと歩む時間。

 

あの子がそうであるように、私もまた、

私の目の前に真っ直ぐに続くこの道を、

しっかりと歩んで行こうと思います。

 

 

www.emiblog8.com

 

www.emiblog8.com

 

www.emiblog8.com