拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

心霊現象 -2025-

あなたへ

 

それは、昨夜のことでした。

 

静まり返った家の中で突然に聞こえたのは、

カサッという何かが落ちる音でした。

 

あなたの場所の辺りから聞こえたような気がして、確認しに行けば、

お供えしたお菓子が落ちているではありませんか。

 

驚きながらもお菓子を元に戻して、

あの子に連絡をしてみようと考えたのは、

それが虫の知らせ的な何かであるのかも知れないと考えたからでした。

 

あの子にメッセージを送り、返信を待つ間に、

あなたの顔をじっと見つめてみれば、

なんだかあなたが、とても嬉しそうな顔をしているように見えて。

 

あなたのその表情から、

あの子は大丈夫って、そんなふうに感じると間も無くに、

あの子からの元気なメッセージが返って来たのでした。

 

それなら、今の出来事は一体、何だったのだろうかと、

真剣に考えてしまったのは、

絶対に起こる筈のないことが起こったからでした。

 

あなたへお供えしたお菓子が落ちるだなんて、

そんなことは絶対に有り得ないのです。

だって私は、お菓子をそんなふうには置かないもの。

 

そう。例えば、お菓子が勝手に動いて落ちた。

そうとしか考えられないのです。

 

どんなにあなたを見つめてみても、何の言葉も浮かばないままに、

私は、幾つかの仮説を立ててみることにしました。

 

例えば、そちら側でとても良いことがあって、

喜び過ぎてしまったあなたは、パワーが全開になって、

こちら側の世界にまで影響が出た説。

 

または、この世界に存在する形のあるものを、そちら側にいる人が動かすには、

実は技術が必要で、

あなたはその技を漸く身につけて、試しにやってみたら、お菓子が落ちてしまった説。

例えば、ポルターガイストと呼ばれる現象は、

実は相当な技術が必要なものであったりしてね。

 

それとも、あれかしら。

 

俺、このお菓子、好きじゃないんだよね

なんて実は、落とされたお菓子は、

あなたから却下されたお菓子であった説。

 

あなたを見送ってからの私は、

心霊現象と呼ばれる類のものを体験するようになったけれど、

思えば、そこに何の意味があったのか分からないままの現象は、

これが初めてかも知れません。

 

ねぇ、あなた。

昨夜のあれは一体、何だったのでしょうか。

 

どんなにあなたの顔を見つめてみても、何も分からないままだったけれど、

それなら、あなたにとって、

とても嬉しいことがあったからと、そういうことにしておこうかな。

 

だって、昨夜のあなたは、

本当に嬉しそうな顔をしているように見えたもの。

 

あなたを見送ってからの私には、

時に、説明のつかない不思議な物事が起こることがありますが、

絶対に自然に落ちる筈のないお菓子が落ちたということは、

いつかのあなたへお供えしたコーヒーが、

一口二口分程、少なかったあの件も、

実は本当に、あなたが飲んでいたのかも知れませんね。

 

 

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