あなたへ
長く勤めたあの会社を去ってからの私に見える景色は、
どんどん変わり行き、
思えば私には、随分とたくさんの人たちと出会いが訪れました。
様々な人たちとの出会いは、私にとって、
この世界の本当の広さを知ることにも繋がり、
私に見える景色は、どんどん広くなって行きました。
今日の私は、
この世界の本当の広さを教えてくれた人たちを思い出してしました。
元気にしているかなって。
偶然どこかで会うこともなければ、
今、どうしているのかだなんて、もう、知る術もないけれど、
時々にはこうして思い出して、
私の中へと新たな色を染めてくれた出会いに、
そっと感謝してみるのです。
一時の出会いでありながら、
その時の私にとって必要な色を私の中に置いて行ってくれたり、
その人が持つ色と私の色を調合して、全く別な色を私の中に置いて行ってくれたり。
そんな素敵な出会いが、たくさんありました。
きっとね、
心の中の引き出しの中に、言葉を仕舞ってくれる人って、
一時の出会いの中にも存在していて、
今、その人がすぐ側にいるのか、いないのかは、
全く関係のないことなのかも知れません。
今の私が私であるのは、
目紛しく変わり行く景色の中で出会ってくれた人たちのお陰でもあって。
今の私は、実は本当にたくさんの人たちのお陰で、
今の私として此処に存在していると言うことが出来るのでしょう。
私の中には、どれだけの素敵な色が集まっただろう。
数年前までは知らなかった色を数えながら、
素敵な出会いがたくさんあったなって、
そんなふうに振り返りながら、
一時の関わり合いの中で、見つけた笑顔を思い出してみるのです。
今の私が、しっかりと前を向いて私の道を歩むように、
同じ空の下、今日も何処かで、
それぞれが、それぞれの歩むべき道をしっかりと歩んでいることでしょう。
人との出会いとは、本当に不思議なものです。
ほんの一時の関わり合いであった筈なのに、
こうして時々、振り返りたくなってしまう出会いがあったり、
不意に笑い合った時間を思い出して、なんだか笑顔になってしまったり。
時々には、こうしてこれまでの出会いを振り返りながら、
人生とは、本当に面白いものだと、
何度でも、人生についての面白さを見つめてみたくなってしまうのです。
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