拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

年齢という数字

あなたへ

 

年下の方と関わる時には、全てが完璧でなくてはならなくて、

年上の方と関わる時だけは、

素の自分でいられるような気がしていたのは、若かった頃の私です。

 

あなたと出会った頃の私は、あなたよりも4つ年下で、

その差はあの頃の私にとって、安心できるものでもありました。

 

そんな私とは真逆の考え方を持ったあなたは、年齢など全く気にしない人でしたね。

 

そうそう。時々のあなたは自分の年齢を忘れていて、

俺って今、何歳だっけ?

なんて聞かれたこともありましたっけ。

 

年齢なんて、ただの数字だよ

 

いつかのあなたは、こんなことを言って笑っていましたね。

 

尊敬や敬意を示す相手に、年齢など全く関係ないのだと、

それを一番初めに私に理解させてくれたのは、あの夏から先へと歩んだあの子でした。

 

幼かったあの子から学ぶことも多かったことは確かではありましたが、

私の中へと根強く残り続けた概念を、全て綺麗に取り払ってくれたのは、

いつの間にか、教えてあげられることなど何もなくなり、

教わることばかりが増えて行った頃のあの子だったように感じています。

 

そんないつかのあの子は、俺の中身は53歳なのだと思うと、

こんな話をしてくれた日がありましたが、

あれから更に歳を重ねた今のあの子の中身の年齢は、

更に歳を重ねていると言えるのでしょう。

 

だからこそ、今のあの子は、私にとって、

私を導いてくれるかのような存在として、感じているのかも知れません。

 

そして、この世界でひとつ、またひとつと年を重ねる度に、

あの夏にいたあなたよりも、年上になって行く私ですが、

あなたよりも年上になったのだから、しっかりしなくてはと思う反面で、

私よりも年下となってしまったあの頃のあなたから学ぶこともとても多く、

数字的側面ではないところから、あの頃のあなたを見つめているのも確かなのです。

 

自分よりも長く生きている方から、

多くのことを学ばせてもらえるのも確かではありますが、

それだけではない何かというものも確かに存在するのでしょう。

 

その人生の中で何を学び、どう成長して来たのか。

そして、記憶になど残ってはいなくても、

前世やそのまた前世で、何を積み重ねて来たのか。

 

実は、それらが混ぜ合わされたものが、

今の人格を形成しているのかも知れません。

 

年齢を重ねれば重ねる程に、年下の方から物事を教えていただく機会も、

どんどん増えて行くようになりました。

 

不意に、年齢という数字には、

全く拘りがなくなっていたことに気が付いてみれば、

それが元々は、あなたの考え方であり、

あなたから教わった視点であったのだと、

いつかのあなたの言葉を振り返る瞬間が訪れました。

 

あの頃のあなたの言葉は、

あれからずっと先の未来の私が、様々な年齢の方から、

より多くのことを学ぶことが出来るようにと、

私の中へ置いて行ってくれた言葉であるようにも感じています。

 

年齢を重ねる程に、

あの子の成長を感じる度に、

そして、新たな出会いが訪れる度に、

私の中での常識となっていたものや、絶対的であったものは、

どんどん覆されるようになりました。

 

私は、誰の価値観で物事を見ていたのだろう。

 

新たな視点を見つける度に、私は、様々に考えさせられてばかりいますが、

此処から先へと歩んで行けば、更に様々な視点を見つけては、

私の中での常識であった筈のものが、きっとどんどん覆されて行くのでしょう。

 

それもまた、ある種の成長と呼べるものなのかも知れませんね。

 

例えば、1年後、5年後、10年後の私は、

どんな考え方へと変わって行くのでしょうか。

なんだかとても楽しみです。

 

 

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