拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

私の失敗談

あなたへ

 

何の脈絡もなく、不意に思い出したのは、

過去の私の大失敗の出来事でした。

 

どうにも堪えきれない笑いは後を引き、

今日の私の1日は、ひとり笑いから始まりました。

 

あれは、まだあなたと出会う前の頃このことでした。

 

友人たちとファミレスで食事を摂ったあの日、

友人と2人でトイレへ行ったのですが。

 

あの日の私たちが行ったのは、

トイレと案内表示のあるドアを開けて、通路を進むと、

右手に男性用トイレと案内のあるドアが、

そして、更に通路を道なりに進んで行けば、

女性用トイレと案内のあるドアが設置されている造りになっているお店でした。

 

トイレって、最も簡単で、

絶対に道に迷うことのない迷路みたい。

 

いつの頃からか、こんな造りになっているトイレを見つける度に、

私はこのような気持ちで、トイレへと向かうようになったのですが、

あの日の私も、確かに、最も簡単な迷路を進み、

スムーズにトイレへと辿り着くことが出来たのです。

 

このように、トイレへ行く時に迷うことがなければ、

出る時というのは、少しだけ、気が緩むものなのかも知れません。

 

或いは、行きに迷うことがなかった故の自信が、

歩みを力強いものへと変えるものでもあるのかも知れません。

 

女性用トイレを出発し、通路を進んで、

店内へと続く筈のドアを思いっきり開けば、

そこに見えたのは、なんと、男性用トイレだったのです。

 

自信を持ってドアを開けたのに、

全く予想もしていなかった景色が見えた時というのは、

一瞬、時が止まってしまうものなのかも知れません。

 

え?

 

ドアを開けたまま、呆然と立ち尽くした私でしたが、

爆笑する友人の声に我に帰った私は漸く、

開けるドアを間違えていたことに気が付いたのでした。

 

そんなに力強く男性用のトイレのドアを開けた女は初めて見たよと、

笑い転げる友人の隣で、私も、少し遅れて爆笑したのでした。

 

これは、あの頃の私の、なんでもない日常の中の一コマ。

 

不意に蘇った記憶は何故だかとても鮮明で、

それ故に、私の笑いは後を引き、

どうにも笑いが収まらないままに、今日の私は、

なんだかいつもよりも、たくさん笑っていたような気がします。

 

何故、突然に、こんな記憶が蘇ったのかは分かりませんが、

ここ最近の暑さのせいだったのかも知れません。

 

あの時の男性用トイレには、

誰もいなかったことも、話しておがなければなりません。

 

きっと、そこに誰もいなかったことが幸いし、

ただの笑い話で済んだ出来事だったのでしょう。

 

もしも今日、あなたにこんな話をすることが出来たのなら、

あなたは、どんな顔をして私の話を聞いてくれたのでしょうか。

 

もしかしたら、この話をきっかけにして、

あなたも、過去の失敗談を聞かせてくれたのかも知れませんね。

 

 

 

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