拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

お盆に吹いた風

あなたへ

 

お盆という期間には、きっと不思議な力が働くのだと、

そんなふうに感じるようになったのは、あなたを見送ってからのことでした。

 

今年のお盆には、

とても分かりやすい形での不思議な力がすぐ側にあったなと、

私がこんなふうに振り返ったのは、お盆が明けた翌日のことでした。

 

今年のこちら側では、梅雨と呼べるほどに雨が降らないままに、

梅雨明けの宣言がされて、本格的な夏がやって来ました。

連日の暑さは、夏が苦手な人にとっては、

まるで地獄のようだったのかも知れません。

 

ですが、力強い日差しが照り付ける日々の中で、

僅かに涼しさを感じられるようになったのは、お盆も間近に控えた頃のことでした。

 

今思えばあの期間には既に、

そちら側からの不思議な力が漏れ出ていたのかも知れません。

 

やがて盆の入りを迎えれば、涼しく爽やかな風が吹き、

夜には、肌寒ささえもが感じられました。

 

寒いよね

 

これは、此処へ帰省した日のあの子の声。

夏の季節に吹く風にしては少し涼し過ぎると、

あの日のあの子は、とても驚いていました。

 

そうしてお盆の間中、涼しい風が吹いていたにも関わらず、

お盆が明けた翌朝に、窓を開ければ、あの涼しさはすっかり消えていて。

 

部屋の中へと流れ込んで来た熱風を感じながら、

お盆期間中に掛けられた魔法が解けてしまったのだと、

私は、そんなふうに感じていたのでした。

 

偶然にしては出来過ぎているように思えた、この夏の風の変化は、

夏の暑さが苦手だったあなたの力が、そっと働いていたに違いないと、

私は密かに、そんなふうに解釈をしていました。

 

毎年のお盆には、必ず、夏の暑さが苦手だったあなたのために、

冷凍庫へアイスクリームを準備する我が家では、

今年も例年通りに、冷凍庫へ、

あなたへのアイスクリームも準備しておきました。

 

でも、今年のお盆は涼しかったから、

もしかすると、あなたは食べずに帰ってしまったのかしらと、

今日の私は、冷凍庫の中に見えたアイスクリームを見つめながら、

ふと、そんなことが気になってしまいました。

 

 

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