あなたへ
私は、あと何度くらい、あの病院へ足を運べば良いのだろう
小さく呟きながら、思わずため息を漏らしたのは、先日の私です。
あなたが息を引き取ったあの病院へ行ったのは、
春の頃のことでしたが、
あれからも、何度かあの病院へと足を運びました。
何故だか突然にやって来てしまったこの試練に対して、
私は、あの病院へ何か大切なものを置き去りにしてしまったのかも知れないと、
こんなふうに捉えて向き合うことにしましたが、
あれから何度、あの病院へ足を運んでも、
これだと思える私にとっての大切な何かは、何も見つかっていません。
あの病院へ何度か足を運びながら、少しずつあの頃の感覚が戻って、
迷路のような院内を歩きながらも、
道に迷うことが、あまりなくなって行きました。
院内を歩けば歩く程に、あの頃の記憶が鮮明に蘇って。
息が出来なくなってしまうような感覚を、必死で抑えて、
誰にも悟られないように、大きく深呼吸をして、自分を整えて。
ただただ辛い時間の中で、
私は、何を探せば良いのでしょうか。
ねぇ、あなた
これには、何の意味があるのかな
何度問い掛けてみても、
あなたはただ、穏やかに笑うだけで何も答えをくれないままで。
今日の私は、幾度かに渡り足を運んだ、
あの病院での記憶を辿っていました。
本当は、もう、行きたくない
だって・・・だってさ
ずっと、言葉にはしないままだった本音を吐き出してみれば、
次に私の中へと見つかったのは、
ちゃんと取り戻したいという気持ちでした。
やはり、あの場所には、
私にとっての大切な何かが置き去りになっているのでしょうか。
どんなに考えてみても、それが何であるのか、
今の私にはまだ分からないけれど、
きっといつか、ちゃんと探し出せると信じてみようと思いました。
これが今の私に出来る精一杯の、
前を向く、なのかも知れませんね。
1ページ目はこちらより↓↓