拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

亡き夫と過ごした7日間 2

夫がすぐ隣にいる?

そして、手を繋いでいる?

いやいや。そんな筈はないじゃないか。

 

相変わらずに右手に感じる温もりをそのままに、

私は、一旦、空を見上げてから、何度か瞬きをして、

もう一度、視線を戻してみた。

 

でも、やはり、いる。夫が、此処に。

 

『俺のこと、見えてる?』

先に口を開いたのは夫の方だった。

 

「うん。思いっきり見えてる。」

こんな私の言葉に夫は突然に、私の手を離すと、頭を抱えて座り込んでしまった。

『あー!クッソ!あの時だ!』

という言葉の後には、小さくヤバい、ヤバい、と繰り返している。

 

「えっと・・・」

の後が続かずに言葉に詰まってしまったのは、

どうやらこれが、奇跡の再会的な素敵な場面などではないことが分かったからだ。

 

逢いたかった筈の夫が目の前にいる筈なのに、

どう振る舞ったら良いのかも分からずに、暫く立ち尽くした後、

漸く掛けるべき言葉を見つけたけれど、

そうだ、一旦落ち着こうと呟きながら、スッと立ち上がった夫の方が、

またしても先に口を開いた。

 

手でも繋ぎますかって。

不器用に、私に手を差し出しながら。

 

こうして、私たちの7日間が始まったのだ。

 

 

www.emiblog8.com