拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

あなたへの形のある贈り物

あなたへ

 

ミサンガ、それから、アマビエ様のチャーム。

 

これは、そちら側のあなたのところまで届きますようにと、

願いを込めて作った贈り物です。

 

そちら側のあなたへの贈り物は、

香りという贈り物が大半ではありますが、こうして2つだけ、

私からあなたへの形のある贈り物も此処に存在しています。

 

あなたの場所を掃除しながら、ふと手を止めて、

あなたの場所の引き出しに仕舞ってあったこれらの贈り物を見つめながら、

それぞれを作った日のことを思い出していました。

 

ミサンガを作って欲しいとあの子に頼まれて、

インターネットで調べてみれば、色々なミサンガの形があることを知って。

 

そのうちの幾つかに挑戦してみれば、

ミサンガ作りが思ったよりもずっと楽しくて、

つい熱中してしまったのは、いつの頃のことだっただろう。

 

あの頃の私は、あの子の分の他に、自分用と、それから、

そちら側のあなたが幸せでいてくれますようにと願いを込めて、

あなたの分のミサンガも作って、

あなたの場所へと贈り物として届けたのでした。

 

アマビエ様のチャームを作ってみたのは、こちら側の事情がきっかけでしたが、

こうして思い返してみれば、

このチャームを作った日の私は、とても楽しんでいました。

 

あの子へのアマビエ様のチャームは、あの子の部屋の片隅へとそっと置いて、

いつ気が付いてくれるだろうかと、密かにあの子を観察していたのも、

こうして思い返してみれば、楽しかった思い出。

とても小さなもの故に、

あの子が漸く見つけてくれたのは、数日が経ってからのことでした。

 

あの日のあの子は、なにこれ?って、爆笑しながら、

見つけたばかりのアマビエ様を持って私のところに来たのよ。

 

あの子を、そして、

そちら側のあなたを想いながらアマビエ様を作った時間もまた、

本当に楽しい時間でした。

 

いつかの私は、

時間という概念に沿って存在する有限の生をよりリアルに、

そして美しく装飾するために、

この世界は形で作られているのかも知れないと、こんな視点を見つけましたが、

だからこそ私は、何かを作る時には、私にとっての価値のある、

家族3人という形を、この世界に作り出したかったのかも知れないと、

ふと、こんな視点を見つけました。

 

それは、この世界へ家族3人という形を創り出すことこそが、

私にとっての価値のあるものづくりの時間であったと言うことも出来るのでしょう。

 

あの子が巣立ち、私の日々の生活も様々に変わり行き、

思えば、あの頃のように、

何かを作り、ただ楽しむという時間が無くなって行きました。

 

また何かに挑戦してみようかな。

 

あなたへの贈り物たちを見つめてみれば、

私をこんなワクワクとした気持ちにさせてくれたのは、

あの頃の私が作り出したこれらが、あの頃の楽しかった『今』を、

閉じ込めておいてくれたからなのかも知れませんね。

 

 

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