拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

あの日の私たちに何があったのか

あなたへ

 

昨夜の手紙を送り終えた後で、本当は思い出したくなかったあの日の出来事を、

注意深く振り返ってしまったのは、

私に、その物事と向き合う準備が整ったからということだったのでしょうか。

 

昨夜の私が振り返ったのは、あの、事故に遭った日のことでした。

 

以前の私が一度、あの日のことをあなたへの手紙に綴った日は、

事故が起こる前の楽しかった時間を僅かに綴っただけでしたが、

実はそれは、記憶を辿ることが恐ろし過ぎて、

随分と、話を端折って書いたものでした。

 

でも、こうして改めて、

あの日のことを振り返るタイミングがやって来て、

そこに隠されていたことが分かってしまったような気がしたので、

今日は、あの日の私たちに何があったのかを、あなたにも話してみたいと思います。

 

そう。あの日の私たちは、確かに、楽しんでいました。

 

誰もいない夜は、

この世界が貸し切りの世界のようにも見えていたはずだっなのに、

ドライブを楽しみながら立ち寄った先で、事態は大きく変わったのです。

 

何してるの?

幾つ?

俺たちと一緒に遊びに行かない?

 

私たちに声を掛けて来たのは、柄の悪い男性たち。

 

私たちは、曖昧に言葉を返しながらも、

逃げるようにして、車に乗り込み、出発したのでした。

 

あの人たち、怖かったね

 

あの時の私たちの中では、こんなふうに話し合えるような、

一瞬だけの怖かった出会いとなる筈だったのに、そうはなりませんでした。

 

その後の私たちは、

彼らが乗った車に、追いかけ回されたのです。

 

逃げても逃げても、何処までも、彼らが乗った車に追いかけ回されて、

やがて、あの事故が起きてしまったのです。

 

もしも、あの事故が起きていなかったとしたのなら。

 

昨夜の私がふと、こんなふうに考えてみたのは、

その逆を知らないままで生きることが、

実は最大限に守られて生きることなのかも知れないと、

こんな視点を見つけたからでした。

 

もしも、あの事故が起きていなかったとするのなら、

私たちは、もっと恐ろしい何かに巻き込まれていたのかも知れません。

 

こうして改めて振り返ってみれば、彼らは何故、

あそこまで執拗に私たちを追いかけ回して来たのでしょうか。

 

そこには、何か、目的があったからなのかも知れないと、

昨夜の私は、初めてこんな視点から、あの日のことを振り返りました。

 

その目的を考えてみるとするのなら、

私には、ひとつしか思い当たることがありません。

それは、文字にすることも憚れるような恐ろしい目的。

 

あの事故が起こった直後、追いかけ回して来た彼らは、

車を停めると私たちに言い放ちました。

俺たちは関係ないからな、と。

そうして、彼らが乗った車は、逃げるように走り去って行ったのでした。

 

あの事故がなければ、更に恐ろしい何かがあったと考えるとするのなら、

私たちは、最大限に守られた形であの事故に遭ったことになり、

そして、あれだけの衝撃的な事故であったのは、

実は、彼らが驚いて、

逃げて行くようなものでなくてはならなかったからなのかも知れません。

 

あの事故は、本当に恐ろしい出来事でした。

でも、本当は、私たちが守られるための衝撃的な出来事であり、

そして、あれだけの衝撃的な出来事でありながらも、

私が長らく思い出すとことがなかったのは、

あれから先の人生をちゃんと真っ直ぐに歩んで行けるようにと、

やはり、守られてのことだったと、こんなふうに解釈をすることも、

きっと出来るのでしょう。

 

それなら何故、この世界には、悲しいニュースが流れるのだろうかと、

こんな疑問も浮かんでしまいますが、

この人生での出来事だけにフォーカスを当てたとするのなら、

やはり、起こる物事は必然であり、人は守られながら人生を歩んでいると、

私には、人生が、尚更にそんなふうに見えました。

 

 

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