あなたへ
え?本当なの?なんで?
思わずあなたをじっと見つめながら、お告げと名を付けたあなたの言葉を、
私の中で何度も反芻し、え?なんで?を繰り返した私の声を、
あなたは、どんな顔で聞いていたのでしょうか。
あの日の私は、あなたからのお告げに強い衝撃を受けて、
暫くの間、固まってしまいましたが、
あれから、あなたがくれたお告げを、自分の中で何度も反芻し、
漸く少しずつ、視点を広げて行くことが出来たので、
こうして、文字に綴ってみることにしました。
この世界で過ごした最期の時に、どんなものが見えていましたか。
こんな手紙を綴ったのは、先日のことでしたが、
あなたへの手紙を送り終えて、様々に想いを巡らせながら、
あなたの顔を見つめた私の中へと流れ込んで来たのは、
俺の人生はまだ、完結ではないのだと、こんな衝撃的なものでした。
私がこの世界に存在する限り、あなたの人生もまた、未完成であると。
あなたを見送ってからの私は、あなたには決してなれないことを知り、
私は私でしかないことを学びました。
家族になるということは、個と個が、横並びに歩むことに過ぎず、
決して交わったひとつになることではないのだと、
私は、学んだことから、それまでには考えたことのなかった視点を見つけ、
夫婦という形を見つめたのでした。
この世界へと生まれ落ちた理由は、きっと人の数ほどあって、
例え同じ家に暮らしていても、そこにあるのは、個の集まりであり、
確かに、そこに混ざり合う色というものも存在しながらも、実はそれは僅かであって、
個々それぞれが目的として持って来たものを遂行するのが、人生なのかも知れないと、
いつの頃からか、私は少しずつ、
こんなふうに、ひとりひとりの人生を考えるようにもなって行きましたが、
あの日のあなたがくれたお告げは、
そんな私の価値観を、大きく揺るがすものとなりました。
あなたを見送ってからの私は、少しずつ成長を繰り返しながら、
様々な視点を集め続けて来ましたが、
人生とは、私が考えていたよりも、ずっとずっと壮大で、
実は私が考えていたよりも、ずっと大きな何かを得るために、
人はこの世界へと誕生するものなのかも知れません。
これまでの私が集め続けて来た視点ひとつひとつを見つめ直しながら、
あなたがくれたお告げを、改めて見つめてみれば、
私が集め続けた視点は土台に過ぎず、漸く出来上がった土台の上に、
新たな視点を置かれたような、そんなふうにも感じてしまいます。
あの日の私は、あなたに、次の成長段階へと促されたのかも知れません。
きっと私はまだ、
あなたがくれたお告げの全てを飲み込めてはいない。
考えれば考える程に、やはりあの日のあなたがくれたお告げは、
衝撃的なものではありますが、
あの夏にあなたが持って行ったものが、未完成だと言うのなら、
あの夏から先へと歩んだ私が、素敵なものを見つける度に、
そして、成長する度に、
実は、あなたが持っているそれの色や形が変わり続けているのかも知れませんね。
先日のあなたからのお告げは、私を随分と動揺させたけれど、
これまで持ったこともなかった視点から、様々に想いを巡らせてみれば、
私が、この世界で、素敵な人生を歩んだのなら、
私はきっと、あなたが得たかった何かを、
完成させることが出来るということでも、きっとあるのでしょう。
それなら私は、あなたが望んだものを、あなたに見せてあげたい。
それがあなたにとって、
今世、その人生を選び、この世界へと生まれ落ちた理由であるのなら。
あなたと私。
きっと、それぞれの個でありながらも、私たちは、
今の私には、想像もつかないような、
何か大きな約束ごとをして、この世界へと降り立ったのかも知れませんね。
今の私に出来ることはきっと、とびきり素敵な人生を歩むことなのでしょう。
あなたがくれたお告げに対して、今の私に理解出来ているのは、
きっと僅かに過ぎないけれど、
此処から成長し続けて行けば、新たな視点が見つかって、
やがては今の私が知らない方向へと、視界は広がって行くのかも知れませんね。
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