拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

コトバ -祈り-

どうかこのまま
真っ直ぐ前へと進めますように


時々 壊れそうになるこの心が
できるだけ穏やかでいられますように


彼が行きたかった場所へ
無事に辿り着くことが出来ますように


私は1日1日を大切に過ごせているでしょうか


目標に沿った生き方が出来ているでしょうか


私はあの子にとって
温かい光であり続けることが出来ているでしょうか


どうかあの子を守る強さを私にください


亡き父親の背中を追いながら
急いで大人になろうとする子が
ゆっくりと大人になることが出来ますように


自分の道を見失うことなく
実りのある時間を過ごすことが出来ますように


遠く離れた彼との絆が
永遠に続きますように


この手の中にある愛が届きますように


空の彼方 寂しい思いをしませんように


どうか彼が
この愛で満たされていますように


どうか愛する誰もが
幸せの光で満ち溢れますように

 

 

 

私たちの神様

あなたへ


あの子は、大事な日を迎えると、
必ず、あなたに長い間、手を合わせ、最後に、
「お願いします」
そう声を掛けて出掛けます。


お父さんは、神様みたいだね
そんな私の言葉に、あの子は言いました。


お父さんは、ある意味、俺たちの神様でしょ って。


あの子の言葉に納得しながら、
私が、あなたを初めて、
そんなふうに思った日のことを考えていました。


あれは、あなたを見送り、間も無くのこと。

本当に辛い出来事があった日のことでした。


泣きながら、あなたを見つめた私を、
不思議な力で元気にしてくれたあなた。


きっと、どの神様よりも、ご利益のある神様。


あの時、私は、
あなたのことを、そんなふうに感じたんでした。


あの子も、私も、口には出さないまま、
あなたのことを同じように考えるようになったのは、
それだけ、あなたが、
力強く、守ってくれている証拠なのかも知れませんね。


目には見えない力。
確かに、私たちの側に、そんなものがあるのかも知れません。


何事にも動じることなく、大胆で、本番に強かったあなた。


あの子の勝負事がある日には、
あなたは、勇気をくれる神様に。


いつでも、元気をくれたあなた。


私の元気がない日には、
あなたは、元気をくれる神様に。


色々な神様に変身しては、
私たちを守ってくれる、あなたのことを想像していました。


今年は、武道の大会が多かったあの子。


大会の度に、あなたに届く、あの子の、
「お願いします」の声に、
今年は、なんだか忙しいな なんて、
苦笑いをしていたでしょうか。


いつも守ってくれて、ありがとう。

 


さて、神様。


今月に入ってから、引いた風邪か、なかなか、良くなりません。
「風邪が早く治りますように」
なんて、こんな願いは・・・


きっと、却下されてしまうのでしょう。


治したいなら、早く寝てください
今朝、薬飲むの忘れたよね?
治す気あるの?


言葉は聞こえなくても、
ちゃんと聞こえるあなたの声。


私たちの神様は、優しくて、時々、厳しい。

 

 

 

 

秋の夜長

あなたへ


いつの間にか、日が暮れるのが早くなり、
会社を出る頃には、
沈みそうな夕日を見ながら、帰宅する季節になりました。


今年の夏頃から、時間を見つけては、
ひとりで散歩を楽しむようになった私は、
時々、仕事帰りにも短い散歩を楽しんでいました。


夕暮れの散歩道。


いつもの公園が、違った景色に見えるのが不思議で、
ゆっくりと日が暮れるのを眺めては、
あなたのことを考える時間が、密かな楽しみでもありました。


この時期の
暗い公園も楽しいのではないか


なんて考えながらも、
心配性だったあなたの言葉を思い出しては、
真っ直ぐに帰宅するようになりました。


暗くなったら、公園の中は、絶対に歩かないでね


それは、いつかのあなたの言葉でした。


また夏になったら、夕方の散歩を楽しむことにして、
この時期は、別な時間を楽しむことにしました。


とても静かに感じる秋の夜長。


思えば、あなたが側にいてくれた頃は、たくさんの本を読みました。
あの頃の私は、
特にこの時期には、読書がしたくなったものでした。


時々、本をプレゼントしてくれたあなた。
あなたが選んでくれた本は、

いつでも、私が選ぶ系統のそれとは違った内容のものでした。


私は、その新鮮さが、とても好きでした。


私に本をプレゼントしてくれる時には、
この本、すごくいいんだって
そんな話をしてくれましたね。


本を読まなかったあなたが、
どこからその情報を仕入れて来ていたのか、
未だに謎ですが、とてもいい本でした。


読書からは、暫くの間、離れていましたが、
これまでの系統とは、違った本を買いました。


静かな夜に、本のページをめくる時間は、
あの頃の私の、好きな時間のひとつでした。


あなたを見送り、忘れていた自分らしさ。


私は、こうして、ひとつずつ、
思い出していくのでしょう。