拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

私が暮らす場所

あなたへ

 

凄く綺麗だね

どこで撮ったの?

 

これは、昨夜のあの子から届いたメッセージです。

 

昨日撮った写真を、早速あの子に送ったらね、驚いていましたよ。

こんな場所があったんだねって。

 

私が暮らすこの辺りは、

何もない場所なのだと、ずっとそう思っていました。

でも、本当はそうではないのかも知れないなって、

昨夜の私は、

あの子からのメッセージを眺めながら、考えていました。

 

何もない場所のように思えても、

実は、季節限定の景色が隠れていたり、

その時間帯でなければ見ることの出来ない景色が隠れていたり。

 

ほんの少しだけ視点を変えてみるだけで、

そこにしかない素敵なものは、そこら中に隠れていて。

 

何もない場所なんて、本当はないのかも知れませんね。

 

昨年の私が初めて、

桜の木が並んだ土手の上をいつもよりも遠くまで歩いたことで、

次の桜の季節になったら、

見てみたい場所を見つけることが出来たように、

そして、いつかのあなたが見せてくれた朝の景色を、

それまでの私が知らなかったように、

どんなに長く暮らした場所であっても、

その全部を知ることなど出来なければ、

ある年齢に達してからでないと、

見えない景色というものも、きっとあるのでしょう。

 

幼い頃から当たり前に暮らして来たこの地に対して、

好きかどうかだなんて、考えたこともありませんでしたが、

私は、とても素敵な場所に暮らしているんだなって、

この地が好きかも知れないなって、

昨日の私は、初めてこんな気持ちを見つけました。

 

きっと、この辺りには、まだまだ私の知らない素敵な場所が、

たくさん隠れているのでしょう。

 

私はこの地で、あと幾つくらい、

素敵な景色を見つけることが出来るでしょうか。

 

あなたにも見せてあげたい素敵な景色を、

もっとたくさん集めることが出来たのなら、

私は、この地をもっと好きになることが出来るのかも知れませんね。

 

 

 

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