拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

小さな手を繋いで歩む未来

あなたへ

 

名前は知らないけれど、何度か話したことがある方。

 

今の私の日常生活の中には、こんな関係性の方が、

たくさんいらっしゃいますが、そんな中で、

春の頃の私が出会ったのは、お腹の中に赤ちゃんがいる方でした。

 

上の子はね、20歳なの

まさかこの歳で、また赤ちゃんを産むとは思わなかったけどさ

赤ちゃんが生まれて来てくれるのが、とても楽しみなんだよね

 

何気なくカレンダーを見つめながら、彼女の声を思い出していたのは、

予定日が、10月の始めなのだと、こんな声を思い出したからでした。

 

彼女は今頃、

生まれたての赤ちゃんを抱いている頃かしらねって。

 

人の人生というのは、実に様々なものですが、

もしもあの夏の運命が違っていたのなら、私たちもまた、

そんな人生もあったのかも知れないなと、彼女との談笑に頷きながらも、

あの日の私は、それまでの私が考えもしなかった視点から、

見ることの出来なかった人生についてを考えてみたのでした。

 

もしも、私たちに、そんな未来が用意されていたとするのなら、

あなたと2人で、あの夏から先を歩むあの子の成長を見守りながら、

更に親としての経験を積んだ分、全く違った価値観の中で、

子育てと向き合うことが出来たのかも知れません。

 

それは、2人目でありながらも、

ある種の初めてのような感覚の中での子育てでもあったのかも知れませんね。

 

懐かしさの中にも、新鮮さのようなものも、同時に見つけたりしてさ。

 

もしも、あの夏の運命が違っていたとしたのなら、

私たちにも、再び、小さな手を繋いで歩くいう未来もまた、

あったのかも知れないなって。

 

上の子はね、女の子なんだけれど、この子は男の子なの

 

楽しげに話して聞かせてくれた彼女の声を思い返しながら、今日の私は、

春の頃に思い描いたもしもの世界を、改めて見つめていました。

 

もしも、あの夏の運命が違っていたのなら、

此処には、どんな時間が流れていたのかしらね。

 

再び、小さな手を繋いで歩む時間。

或いは、ドローンを飛ばすあなたの側に寄り添って、空を見上げる時間。

 

あの夏から、先へと歩めば歩むほどに、新たな視点を見つけては、

私は相変わらずに、

此処に見ることの出来なかった景色を何度でも思い描いてしまうよ。

 

あなたと一緒でなければ、見ることの出来なかった景色は、

どんな色の景色だったのかなってさ。

 

 

www.emiblog8.com

 

 

1ページ目はこちらより↓↓

拝啓、空の彼方のあなたへ - 拝啓、空の彼方のあなたへ

この人生の流れと雨

あなたへ

 

雨を降らす空ばかりを見上げた9月を過ぎて、

10月へと入ったこちら側では、

青く晴れた空が広がる日が多くなりました。

 

やはり、青い空というのは、気持ちの良いものです。

 

今日もまた、こちらでは、朝から綺麗な青空が広がりましたが、

空を見上げながら、私が思い出していたのは、

不思議な雨についてでした。

 

今年の9月は、雨の色ばかりが印象的な1ヶ月間でしたが、

不思議なタイミングの中で、きっとあなたに守られながら、

歩むことが出来たようにも感じる1ヶ月間でもありました。

 

ですが、こうして改めて、雨とこの人生の流れを見つめてみると、

タイミングが悪く、恐ろしい雨の体験だって、

確かにあったことを思い出したのです。

 

そう。それは、私がまだ、

あの、長く勤めた会社へと勤務していた時のことでした。

 

あの、長く勤めた会社へと通っていた頃の私は、確かに、

危険な雨の中を、決死の覚悟で運転したという場面だってありました。

 

印象に残るのは、二度の恐ろしい雨の体験ですが、

もしももう少し丁寧に記憶を辿ったとしたのなら、

もう幾つかの雨の恐ろしい体験も見つけることが出来るのかも知れません。

 

こうして思い返してみれば、

私が困るようなタイミングでの酷い雨を見つけることがなくなったのは、

あの会社を退職してからであるような気もしています。

 

とても不思議ではありますが、こうして振り返れば、

私が長く勤めていた会社へと在籍していた間のあなたは、

実は態と私が困るような雨に遭遇させていたのかも知れないとも思えてしまいます。

 

きっとあの頃のあなただって、私を守り続けてくれていたのだろうけれど、

一見して困難な状況を私に見せながら、あの会社へと在籍し続ける私に、

何かしらの疑問を持たせようとしていたのかも知れないなって。

 

あの頃の私が見た酷い雨には、実は、

あなたからのメッセージが隠されていたのかも知れません。

 

その会社には、あまり長く勤めてはいけないよ

そのままだと、息が出来なくなっちゃうよってさ。

 

半泣き状態で運転した雨のずっと先で、

私は、会社へ向かおうとすると息が出来なくなるという現象に苦しみましたが、

あの会社を退職し、息が出来なくなってしまうあの現象もなくなって。

 

元気に歩むことが出来るようになった私のことを、今度はあなたは、

ちゃんと前へと歩んで行けるようにって、

私の目の前にある危険なものを、こっそりと避けながら、

守ってくれるようになったのかも知れないなって、

今の私が持つ視点を使って、不思議な雨たちを見つめてみれば、

こんなふうにも思えました。

 

人生の中には、時に、

説明のつかない不思議な物事や流れが潜んでいるものです。

 

あの会社を去った後で、私は、

あの会社へ長く勤めた意味もまた、見つけることが出来ましたが、

少しずつ、少しずつ、私に小さな疑問を持たせながら、

実は退職の方向へと導かれていたと、

こんなこともまた、あるのかも知れませんね。

 

 

www.emiblog8.com

 

www.emiblog8.com

 

www.emiblog8.com

 

1ページ目はこちらより↓↓

拝啓、空の彼方のあなたへ - 拝啓、空の彼方のあなたへ

 

 

あなたがいなくなるわけがないという錯覚の中で

あなたへ

 

え?あなたが居なくなるわけないじゃん。

だってさ、あなたって、筋肉質で、力だって、とても強い。

 

りんごを片手で潰すことだって出来るし、

私のことを肩に乗せて、高いところにあるものを、取らせてくれるもの。

 

そんなに強いあなたが、この世界からいなくなってしまうわけなんて、ないのよ。

 

ほら。交通事故に遭った時だって、

仕事で大怪我をした時だって、

必ず、その日のうちに家に帰って来てくれたもの。

あなたは、不死身の人だもの。

 

そんなあなたが、居なくなるわけなんてないのよ。

 

これはさ、何かの間違いよ。

あなたがこの世界から、居なくなってしまうわけなんて、絶対にないもの。

 

あの夏からの私は、何度、こんな錯覚に陥り、

何度、部屋中を見回して来たのだろう。

 

部屋中を見回せば、自然と視界に入ってしまうのは、

あの夏から変わらずに、微笑むあなたの姿。

 

相変わらずに、穏やかなその顔を見つめながら、

突然にやって来る錯覚の中で、私は何度、

あの夏からをやり直して来たのだろう。

 

あなたが居なくなるわけがなかった筈なのに、私は確かに、

あの夏の日に、あなたのその、温かな手を離しました。

 

あの日から、1日が経ち、1週間が経って。

1ヶ月、半年、1年が経って。 

 

辿る記憶の中には、痛みや苦しみ、

絶望や悲しみばかりが詰まっているにも関わらず、

私は何度でも、あの夏からをやり直しては、

その時の私にとっての現在地までを辿りました。

 

人の死を理解することは、

本当は、大人でも、とても難しいものなのかも知れません。

或いは亡くした人が、大切な人であればある程に、

理解をすることへのハードルが高くなるものでもあるのかも知れません。

 

あの夏からの私は、不意に錯覚の中へと陥る度に、自らの手で、傷口を態々開いて、

あの夏からを何度も何度も、体験して来ましたが、

私は、あなたの死を理解するために、

そのような時間を過ごし続けているのかも知れません。

 

あの夏から、3年が経って、5年が経って。

 

世間で言うところの、

死別から立ち直って、立派に生きている人を演じるために、

私は、頭の中だけで、

あなたの死を理解したつもりになっていただけなのかも知れません。

 

私は、大人だから。

私は、お母さんだから。

あなたを亡くしてから、7年が経ったのだから。

あなたを亡くしてから、10年が経ったのだから。

 

頭と心は、全くの別物であるにも関わらず、

この世界に流れる時間に、無意識に焦りながら、

私は、必死に頭を使って、時間に追いつこうとしていたのかも知れません。

 

ですがこうして、何度でも、錯覚に陥る私は、あなたの死を理解出来ていないとも、

本当の私は、それを理解することを実は拒み続けているとも言えるのかも知れないと、

先日の私は、部屋中を見回した後で、ぼんやりとこんなことを考えました。

 

頭では分かってる。

でも、心を主とした本当の私は、違うのかも知れないなって。

 

あなたが当たり前にいてくれたあの頃が、

どれだけシンプルな毎日だったのか。

 

こんなふうにも考えてしまうけれど、

私は今回、新たな視点を持ったことで、

私が置き去りにして来てしまった自分が、

実はいるのかも知れないとも考えることが出来ました。

 

今はまだ、かも知れない、の領域から出ることは出来ずに、

私にとっての正しい答えは何も見つけることは出来ていないけれど、

きっとこれからも、何度もやって来るのであろう錯覚の中で、

私は何度でも、そこに感じる全てをしっかりと見つめながら、

もしも私の中の何処かに、

これまで向き合うことが出来ていなかった自分自身がいるとするのなら、

そんな自分をちゃんと探し出して、しっかりと向き合いたいなと思いました。

 

その時の私はきっと、

それまでの私が知らなかった痛みと向き合うことにもなるのだろうけれど、

その痛みを知らなければ、

知ることの出来ない何かもまた、きっとあると思うから。

 

 

www.emiblog8.com

 

 

1ページ目はこちらより↓↓

拝啓、空の彼方のあなたへ - 拝啓、空の彼方のあなたへ