あなたへ
もう!また食べちゃった!食べちゃったじゃないのよ!と、
自己嫌悪に陥ってしまったのは、昨夜の私です。
あなたの場所にお供えしてあるお菓子は、
特別に美味しそうに見えてしまうのだと、こんな手紙を書いた日がありましたが、
あれからも相変わらずに、あなたの場所にお供えしてあるお菓子は、
とても美味しそうに見えてしまいます。
それ故に、相変わらずに私は、つい、
あなたの場所へとお供えしてあるお菓子にばかり、手を伸ばしてしまうのですが、
それにしてもここ最近の私は、お菓子を食べる率が、
格段に上がっているような気がするのです。
先日の私は、すっかりとお菓子を食べ終えた後で、
今後は、少しお菓子を控えようと、心に誓った筈なのに、
昨夜もまた気が付けば、あなたへ、いただきますと手を合わせて挨拶をし、
なんの躊躇もないままに、お菓子を食べてしまっていたのです。
これはやはり、どう考えても、
あなたからお菓子を勧められているのではないかと、そんな気がしてなりません。
もう。あなたったら、なんだかおばあちゃんみたい。
思わずこう呟いて、なんだか笑ってしまったのは、
幼かった頃の断片的な記憶と、私があなたに手を合わせた時と、
実は全く同じことが起こっているのではないかと、
そんな気がしてしまったからでした。
思えば、幼い頃は、おばあちゃんの家へと遊びに行けば、
これ食べたら?あれ食べたら?と、
いつも、たくさんのお菓子や食事でもてなして貰っていました。
あなたのその声は、もう、私の耳には届かないけれど、
あなたへ手を合わせる度に、あのような展開が、
実は繰り広げられているのではないかと、私の中で、不意に重なってしまったのです。
大人になった私はもう、
そのような気遣いをされる側ではなくなってしまったけれど、
こうして考えてみれば、今のあなたにとっての私というのは、
あのような存在でもあるということなのでしょうか。
気が付けば、あなたへの、いただきますの挨拶をする頻度が高まり過ぎて、
なんだか困っている私ではありますが、
もしもそうであるとするのなら、
私はこれからも、遠慮なく、お菓子に手を伸ばしても良いのかしらね。
そこに、あなたの想いがあるのだとするのなら。
昨夜の私は、ここ最近の私のお菓子事情についてを、
こんなふうに纏めてみたわけですが、
ところで、せめてそこは、おじいちゃんだよね?なんて、
こんなあなたの声が聞こえて来たような気もして、
最後に、おばあちゃん、ではなく、おじいちゃんへと訂正することにしました。
まさか、私よりも年下となってしまったあなたを、
おじいちゃん扱いする日が来るだなんてねと、やはりなんだか笑ってしまいましたが、
そんなふうに過ごした昨夜は、
なんだかいつもよりも穏やかな夜であったような気がしています。
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