コトバ
秋の色を覚えていますか 秋の音を覚えていますか 秋の風を覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 その肌で感じた温度を 覚えていますか ただいまと同時に キャッチボールに誘うあなたの声に 嬉しそうに駆け寄ったあの子の笑顔を 青色の小さ…
今年もまた夏が来たよ 空を見上げて呟いてみれば 私の中へと鮮明に蘇ったのは 初めて出会った夏にいた彼の笑顔だった あの夏からの私に見える夏は より一層 色鮮やかなものへと変わったんだ 私の手を包む大きな手の温もり 彼が開いてくれた小さな花火大会 ま…
春の風を覚えていますか 春の色を覚えていますか 春の匂いを覚えていますか その髪を揺らす爽やかな空気を その瞳に映る鮮やかさを 鼻を擽る甘い香りを 覚えていますか 寒い冬を過ぎ やがて 暖かな春を迎えれば あの子との 外遊びの幅も広がって行きました …
冬の色を覚えていますか 冬の音を覚えていますか 冬の匂いを覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 家族3人で過ごした幾番目かの冬 寒さに頬を赤く染めて 走り回るあの子の姿を 高く可愛らしい声で …
秋の色を覚えていますか 秋の音を覚えていますか 秋の風を覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 その肌で感じた温度を 覚えていますか スケッチブックを持って出掛けよう あの子が生まれてから幾番目かの秋 我が家の中に 新しい遊びが生ま…
何気なく見上げた空に またひとつ 空に描かれた 大きなハートを受け取った 広い空を見上げた瞬間に ハート型を見つけた時はきっと 遠く離れた彼と 心がひとつに結ばれた瞬間なのだろう 足を止めて見つめた形は やがて 風と共に緩やかにその形を変えて 見慣れ…
今年もまた夏が来たよ 空の彼方へ小さく呟いて 本格的に聞こえ始めた夏の音に 耳を傾けながら 彼がいた夏の記憶を順番に辿ってみる 出会った日の彼の声と笑顔 彼の大きな手に包まれた感触 彼と家族になって初めて迎えた夏 あの子の成長を見つめる彼のたくさ…
大丈夫 大丈夫だよ 絶対に大丈夫 私は何度 この言葉に救われてきただろう 大丈夫 これは彼がくれた魔法の言葉だ 私は彼がくれた大丈夫の魔法を使って 此処までを歩んで来た 大丈夫 大丈夫 こう自分に声を掛けてみれば 全然大丈夫ではなかったはずなのに いつ…
春の風を 覚えていますか 春の色を 覚えていますか 春の匂いを 覚えていますか その髪を揺らす爽やかな空気を その瞳に映る鮮やかさを 鼻を擽る甘い香りを 覚えていますか いくつかの春を知り それまで知らなかった世界を知ったあの子の 無邪気な笑顔を覚え…
冬の色を覚えていますか 冬の音を覚えていますか 冬の匂いを覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 幾つかの冬を知った 小さなあの子の 無邪気な笑顔と笑い声 その手に繋いだ 小さな手の温もりを 覚…
貴女からのエールは 此処にちゃんと届いているよ ありがとう 穏やかで優しい風に そっと言葉をのせてみる 元気ですか?ってこんな言葉も 一緒にのせてみようかと思ったけれど やっぱりやめておこうかな わざとらしいな なんて こんな貴女の苦笑い混じりの声…
秋の色を 覚えていますか 秋の音を 覚えていますか 秋の風を 覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 その肌で感じた温度を 覚えていますか 幾つかの秋を知った 小さなあの子を真ん中に 3人で見つけた 秋の景色を覚えていますか 何処までも続…
お盆の最終日の早朝に ご先祖様を送りに行っていた祖母の姿を ふと思い出した お盆様は朝早くに帰るんだよ 幼い頃に 祖母が話して聞かせてくれた あの言葉は きっと本物なのだろう 早くに伴侶を亡くした祖母も 毎年 肌で感じていたのかも知れない 愛する人が…
おかえりなさい 待っていたよ コーヒー淹れるね 一緒に飲もうよ そうだ 冷凍庫にアイスクリームが入っているよ もう食べた? あの子 大きくなったでしょ? 筋トレ頑張っているんだよ それから勉強も とても頑張っているよ 今日は何が食べたい? ねぇ 一緒に…
待ってたよ 思わず呟いたのは 梅雨明けから どれくらいが経ってからだっただろう 今年の梅雨明けは例年よりも早く 思えば 静かな夏の始まりだった 待ち侘びた夏の音を聴きながら 彼がいた夏の記憶を順に辿ってみる 私を呼ぶ彼の声 繋いだ手の温もり まだ膨ら…
春の風を覚えていますか 春の色を覚えていますか 春の匂いを覚えていますか その髪を揺らす爽やかな空気を その瞳に映る鮮やかさを 鼻を擽る甘い香りを 覚えていますか 一緒に過ごした5番目の春 玄関に並んだ小さな靴 庭先に転がった緑色のボール 見つけたも…
冬の色を 覚えていますか 冬の音を 覚えていますか 冬の匂いを 覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 一緒に過ごした 5番目の冬 家族3人で迎えた 初めての新しい年を 覚えていますか 慌ただしい毎日…
今そこにいる貴女は どんな景色を見ていますか 空を見上げて 1年後の私へ問い掛けてみる これまでの私が 相変わらずそうであったように きっと1年後の私も 相変わらず 前を向いたり 後ろを向いたりと 忙しなく 自分のペースで歩む私だろうけれど 1年前の私が…
秋の色を覚えていますか 秋の音を覚えていますか 秋の風を覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 その肌で感じた温度を 覚えていますか 一緒に過ごした5番目の秋 3人で見た最初の秋を覚えていますか 爽やかな風と秋に染まる景色 ベビーカー…
あなた!頑張って! 泣きながら叫んだこの声は きっと あなたの耳に届いていたんだね まだ一緒にいたいよ 私のお願いを聞いてくれたあなたは きっと最後の力を振り絞って 戻ってきてくれたんだね ありがとう その手を そっと握り締めて あなたの温もりを感じ…
今年もまた夏が来たよ 空を見上げて そっと目を閉じてみる 夏の音に耳を澄ませながら 彼と出会ってからの夏を 順番に思い出すのが 夏の始まりの私の恒例となった この記憶の中を歩くように 幾つもの夏の彼に逢いに行く 初めて出会った夏 2番目の夏 3番目の夏…
格好いい翼だね 青空の下 気持ち良さそうに飛ぶその姿に 声を掛けてみる 空を飛べるキミなら 彼がいる場所への行き方を 知っているのかな 彼は今 どんな場所にいるのだろう ねぇキミは見たことある? 彼が今いる世界を 神の使いとも呼ばれるキミのその瞳には…
元気でいますか 何処かで笑っていますか 真っ直ぐに空に手を伸ばして 目を閉じてみる そこから何が見えますか 今日は何をしていましたか あの夏からの私は 何度こうして 彼に問いかけてきただろう 空を見上げては 泣いてばかりいた私だったけれど いつの頃か…
あれから5年が経ったんだ あれからの毎年 この時期になると あの日のことを思い出す 恐らく あの日の私は この人生の中で唯一 死に近い場所にいたのだろう 今振り返ってみても この人生の中で あれほどに 私が私でなくなってしまった日を知らない あの時 少…
彼に逢いたい 彼の声が聞きたい 何処にいるの?寂しいよ 彼の分まで頑張ろう いつか彼に逢えたら たくさんのいい報告が出来るように 頑張ろう それは寄せては返す波のように 繰り返す私の気持ち 逢いたい 頑張ろう 逢いたい 頑張ろう 繰り返し 繰り返し やっ…
春の風を 覚えていますか 春の色を 覚えていますか 春の匂いを 覚えていますか その髪を揺らす爽やかな空気を その瞳に映る鮮やかさを 鼻を擽る甘い香りを 覚えていますか 一緒に過ごした4番目の春 あの頃の景色を覚えていますか あなたと出会って4番目の春…
爽やかに吹く風は 淡い色を持っていて キラキラと光り 風が吹く度に 開いては閉じる 小さな花たちは 開く度に色を変えるの 彼がいる世界は きっと そういう世界 風に乗せた私の想いは やがて キラキラと光る風へと引き継がれて 彼のところまで運ばれていくの…
冬の色を 覚えていますか 冬の音を 覚えていますか 冬の匂いを 覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 一緒に過ごした4番目の冬 2人きりで過ごした 最後の冬を覚えていますか 間も無く生まれる小さな…
メリークリスマス とても小さな声で そう声を掛けてみる 今夜の私の声は きっと彼には届かないだろう だって 1年の中で いちばん小さな声だもの そうして 彼には気付かれないように そっと クリスマスプレゼントを置いた 明日の朝 どうか彼の枕元に このプレ…
クリスマスパーティーの準備を整えながら 部屋中を見回してみる もしも運命が違っていたら 今日の此処には どんな時間が流れていたのだろうかって あれから7回目のクリスマスパーティー 思えば あの頃よりも 随分 形が変わったな 住む場所が変わり あの子の…