あなたへ 随分と変わったな こんな気持ちで、駅前辺りの景色を眺めたのは、この週末の私です。 駅から少しだけ離れた場所へ用事が出来た私は、 駅に車を停めて、あの辺りの景色を眺めながら、 目的地までを歩いてみようと突然に思い立ちました。 私が最後に…
あなたへ 私、この人、知ってる 絶対に知ってる 今の私が歩む、早い流れの中で出会ったのは、こんな印象の女性です。 名前に聞き覚えはないし、過去に話した記憶もありません。 それなのに、私は彼女の幼少期を知っているような、 遠い過去の一時は、同じ環…
秋の色を覚えていますか 秋の音を覚えていますか 秋の風を覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 その肌で感じた温度を 覚えていますか ただいまと同時に キャッチボールに誘うあなたの声に 嬉しそうに駆け寄ったあの子の笑顔を 青色の小さ…
あなたへ 朝の信号の待ち時間。 私の目に飛び込んで来たのは、看板に書かれた、 笑がお、という文字でした。 文字を見つめた瞬時に、 わらがお、と読んでしまったのは、 笑顔、ではなく、笑がお、と書かれていたからだったのか、 それとも、実はまだ、寝惚け…
あなたへ そっか もう、あの子と一緒に暮らすことはないんだね こんなふうに、ひとり呟くのは、これで何度目だろう。 既に此処から巣立った筈のあの子と離れて暮らすことが、 まるで一時的であるかのような錯覚に捉われてしまうのは、 非日常となった筈のあ…
あなたへ 長さを決めたら、こんなふうにハサミを動かして この角度で、こんなふうに前髪を持てば、 絶対に失敗しないからね 私に前髪の切り方を教えてくれたのは、 長年お世話になっている美容師さんです。 美容室で髪を切って貰ったのは、夏と秋の間の頃の…
あなたへ 少しずつ肌寒さを感じるようになったこちら側ですが、 薄着で出掛ける時期が既に過ぎたことを教えてくれたのは、 ここ最近の朝の冷たい風でした。 早速、私が物色したのは箪笥の中。 脱ぎ着し易くて、暖かいものが良い 出来れば少しだけ大きめが良…
あなたへ ハッピーハロウィン あなたの場所へお供えしたハロウィン用のお菓子は、 今年もあなたのところまで届いたでしょうか。 ハロウィン用の可愛らしい絵柄のお菓子を見つめながら、 私がふと思い出していたのは、ハロウィンに纏わるあの子の成長でした。…
あなたへ 今朝もいつも通りの時間に家を出て、 ここ最近の私のいつものルートを辿りましたが、 今日の景色が、いつもとはほんの少しだけ違って見えたのは、 やけに赤信号にばかり捕まっていたからでした。 いつからだろう。 やけに赤信号に捕まる日にはね、 …
あなたへ 洗濯機、カーナビ、電子レンジ。 それから、そう。 細かいことを言えば、エアコンのリモコン。 あの日の私は、 この春から順番に壊れて行ったものたちを指折り数えながら、 小さくため息を吐き出しました。 今度は、車なの?って。 洗濯機がない生…
あなたへ この世界がピンク色に染まってる 綺麗だな これは、ここ最近の朝の私の小さな独り言です。 こちらでは、10月も半ばを過ぎて、日の入りも随分と遅くなりました。 私が起きる時間は、まだ暗闇に包まれた時間帯となりましたが、 夜と朝の僅かな隙間に…
あなたへ とても早い流れの中を歩みながら、 どんなふうに自分の時間を確保するのか。 これは、最近の私の課題でしたが、 ここ最近の私は、漸く少しずつ、 そのコツを掴めるようになって来たような気がします。 瞬く間に過ぎ行く日々の中、さて、どうしたも…
あなたへ 昨日の私は、あなたへの手紙を書きながら、 いつの日か、そちら側のあなたから、 電話が掛かって来る日のことを思い描いていました。 もしも本当に、そんな奇跡のような日がやって来るとしたのなら、 あなたはどんな声を聞かせてくれるのだろう。 …
あなたへ 060から始まる電話番号が開放されるのだと、 こんなニュースを目にしたのは先日のことでした。 思えば、電話と言えば自宅に設置された電話が一般的だったのは、 随分と昔の話。 ひとりにつき1台の携帯電話は当たり前という時代へと移り変わりました…
あなたへ 昨年の10月の丁度、今頃。 本当なら、見ることの出来なかった筈のあの子の笑顔を、 ひとつ多く集めることが出来た日のことを思い出していました。 ハロウィンのお菓子を枕元に見つけて、 嬉しそうに笑ったあの日のあの子の笑顔は、 思いもしなかっ…
あなたへ その試練は、帰宅早々、突然にやって来ました。 いつも通り、早い流れに乗って1日を過ごした私は、 あなたにただいまの声を掛けながら、荷物を下ろして、ほっと一息。 つい先程、あなたへの行ってきますの挨拶をしたような気がするにも関わらず、 …
あなたへ この前は、こんな本を買ったよ これは、お盆休みが終わり、 日常生活へと戻ったあの子からの電話の声。 こんな話を聞かせてくれたのは、先日で二度目になります。 お盆休みが終わり、また多忙な日々を歩み始めたあの子ですが、 既に数冊の本を読み…
あなたへ 買ったばかりのワンピースを着て、 あなたへの行ってきますの挨拶をした私の中へと突然に流れ込んで来たのは、 このワンピースを着た私の隣を歩いてみたかったなって、 こんなあなたの想いでした。 思いもしなかった言葉に驚きながらも、 突然に胸…
あなたへ どうしてこれまで気が付かなかったのだろう あれって、嘘だったんだ 思わず小さく呟きながら、 6歳年上だった筈の彼のいつかの声を反芻したのは、先日のことでした。 あの日の私の中へと突然に蘇ったのは、 6歳年上だった友達の声でした。 電話だけ…
あなたへ ここ最近のこちらでは、曇りや雨の日が続き、 スッキリとしない空模様でしたが、 今日は朝から、厚い雲の隙間に、青い空を見つけることが出来ました。 今日は晴れそうだなって、こんな気持ちで支度を整え家を出た筈だったのに、 頬に当たったのは、…
あなたへ あなたもあの子も、そして私も、 今日はとても良い日になりそうだな こんな気持ちで1日を始めたのは今朝の私です。 朝のテレビ番組での星占い。 いつの頃からか、なんとなく家族3人分をチェックするようになった私の日課は、 今でも相変わらずに、…
あなたへ この道を通ればね、ここに出るんだよ ちょっと道が狭いけれど、簡単でしょ? これは、いつかのあなたの言葉です。 ショッピングモールまでの道のりについて、 混まない道があれば良いのにと、なんとなく口にしたいつかの私に、 あの道を教えてくれ…
あなたへ 今の私が少しずつ学び始めているのは、 お盆休み中のあの子から教わった学問です。 どんな自分になりたいのか この人生をどう歩みたいのか どんな景色を見てみたいのか あなたを見送ってからの私は、この人生に対して、 様々な夢や目標を見つけられ…
あなたへ つい最近までは、夏と秋の間を感じていたはずなのに、 ここ最近では、肌寒さを感じる日が増えてきました。 半袖で過ごすには、なんだか寒過ぎて、 思わず長袖のシャツを引っ張り出してきて。 久し振りに長袖のシャツに腕を通せば、 その心地良さに…
あなたへ え?本当にこの道で合っているの? ナビをセットしたにも関わらず、とてつもなく不安になって、 思わず路肩に停車して、行き先を確認してしまったのは、 今の私がご縁をいただく場所へと通い始めてから、 どれくらいが経ってからだっただろう。 今…
あなたへ え?眠ってた? もう、こんな時間だ! いつの間にかしてしまっていたお昼寝から漸く目が覚めて、 時計を見て驚いてしまったのは、今日の私です。 不思議な流れから今の環境と出会った私は、 これまでには経験したことのないような、 とても早い時間…
あなたへ え?お母さんって、野口英世世代の人じゃないの? もしかして、夏目漱石世代の人? これは、今年のお盆休み中のあの子の言葉です。 明治、大正、昭和、平成、令和。 生まれた年号によって、世代分けをする表現はよく耳にしますが、 あの日のあの子…
あなたへ まじまじとカレンダーを見つめながら、 既に9月の半分が過ぎたことに気が付いて、 思わず驚いてしまったのは、今日の私です。 まだまだ夏を思わせるような暑さを感じるこちら側ですが、 暑さの中にも時折、秋を感じさせるような爽やかな風が吹き、 …
あなたへ このまま伸びなければ良いのに。 前髪を見つめながら、本気で願っていたのに、 そんな願いも虚しく、私の前髪はいつも通りのペースで伸びて、 遂に前が見難くなってしまいました。 日々、少しずつ伸び続ける髪を見つめながら、 髪に対して、このま…
あなたへ あの子が歩む道が真っ直ぐであるように、 私が歩む道もまた、真っ直ぐなのだと、 何の前触れもなく突然に、こんな言葉をくれたのは、 何故だったのでしょうか。 いつも通り、お線香を立てて、 手を合わせながらあなたの顔を見つめた私の中へと、 突…