拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

梅の木

あなたへ

 

あなたは、知っていましたか。

あの頃、3人でよく遊んだ近所の公園にね、梅の木があるの。

 

春には、桜のピンク色。

秋には、銀杏の黄色に色付くあの公園にも、

ほんの少しだけ、梅の木があることを、

私は、先日、初めて発見しました。

 

まだまだ冷たい風に、身を竦めながらも、

白く可愛らしい花をみつけた私は、

ここにも季節の移り変わりを感じながら、

あの頃のことを思い出していました。

 

家族3人で、お喋りをしながら、歩いたこの辺り。

何度も来ていたはずなのに、

梅の木があることに、全く気が付かなかっただなんて、

なんだか、笑ってしまいますが、

きっと、あの頃の私には、

あなたとあの子のことしか、見えていなかったのでしょう。

 

だって、梅の木に気が付かなかった代わりに、

あの頃の、あなたとあの子の笑顔なら、今でも、よく覚えているもの。

 

あの頃の私が、見ようとしていなかった素敵なものを、

漸く、ここにみつけることが出来ました。

 

寒さが苦手な私にとっては、この冬も充分な寒さでしたが、

今年は、暖冬だったそうで、

桜の開花も、例年よりも早い見込みだそうです。

 

きっと、この公園も、間も無く、

綺麗なピンク色に染まるのでしょう。

 

春の暖かな日差しも、ピンク色の景色も、今からとても楽しみです。

 

あなたの場所からは、どんな景色が見えますか。

あなたの瞳に映る景色も、

春に向かって、少しずつ、色が増えるこの世界のように、

色とりどりの景色でありますように。