拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

てるてる坊主

あなたへ

 

専門学生になってからのあの子は、

大量の課題に追われることも多いために、

都合の良い日にだけ働けるスタイルのアルバイトをしています。

 

机に向かって勉強をする時間が増えたあの子にとって、

たまのアルバイトは、良い気晴らしになっているようです。

 

明日は、久し振りに、朝からアルバイトの予定のあの子ですが、

天気予報を見て、がっかり。

明日は雨の予報です。

 

アルバイト先では、外での作業もあるそうで、

雨の日は、どうしても嫌なのだとか。

 

じゃあ、てるてる坊主でも作ってみたら?

 

冗談で言ったつもりでしたが、

私の言葉に、あの子が思い出したのは、

遠足の前日に、てるてる坊主を作った日のことでした。

 

あの日は、雨の予報だったにも関わらず、

てるてる坊主のお陰だったのか、

雨に降られることなく、遠足を楽しめた思い出。

 

そうだね

てるてる坊主って、効果あるよね

あの時、雨、降らなかったもんね

 

明日の雨の予報が余程、嫌だったのでしょう。

真剣な眼差しで、てるてる坊主を作ったあの子。

 

我が家の窓際には、数年振りに、

てるてる坊主が下げられました。

 

ねぇ、あなたは知っていましたか。

てるてる坊主は、顔を描かずに吊るし、

翌日、晴れたことを確認してから、

顔を描いて処分するのが、正しいやり方なのだそうです。

私たちは、今日、初めて、正しいやり方というものを知りました。

 

今、我が家の窓際に吊るしてあるのは、

まだ顔を描いていないてるてる坊主。

 

天気予報を見てみれば、

相変わらず、傘のマークが並んでいますが、

あの子が作ったてるてる坊主が、

願いを叶えてくれると良いですね。