あなたへ
ねぇ、あなた。
私の我儘を聞いてくれて、ありがとう。
あなたに逢いたいと、昨夜の私はこんな手紙を送ったけれど、
私の我儘を聞いて貰えるだなんて、思ってはいなかったから、
とても驚いたけれど、とても嬉しかったよ。
昨夜は、あなたが電話をくれる夢を見ました。
忙しいから逢いには行けないけれど、電話をしたよ
こんなあなたの声から始まった夢でした。
私が寂しくならないようにと、
電話の向こう側のあなたは、気遣ってくれましたね。
目が覚めた私のありがとうの声は、
あなたのところまで届いたでしょうか。
昨夜の夢の中の私たちは、なんだか、あの頃みたいでしたね。
あれはまだ、結婚する前の私たち。
あなたは覚えていますか。
仕事での繁忙期を迎えたあなたは、
逢いには行けないけれどって言いながら、電話をくれて。
互いに別々な場所から同じ空を見上げて、
2人の距離を埋めた夜がありましたね。
夢の中でのあなたの声を反芻しながら、
私は、あの頃の2人の時間を思い出していました。
きっと、昨夜のあなたは、私からの手紙を読んで、
あの頃みたいに、気遣ってくれたんだね。
あなたはやっぱり、何処にいても、あなたのまま。
私が大好きなあなたのままでいてくれるから、
こうして何度でも、あなたに恋をしてしまうよ。
昨夜は、素敵な時間をありがとう。
本当に嬉しかったよ。