拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

3月32日 ~服の貸し借り~

朝食を済ませ、身支度を始めた。

「おっ、そのパーカーいいよね。俺もそんなの欲しいなぁって思ってるんだよね。」

あの子が着替えた黒のパーカーを羨ましがる彼。

 

「じゃぁ、今日はこれ、お父さんに貸してあげるよ。」

「え?いいの?じゃぁ、お父さんのこのジャケット着る?」

 

父子で服の貸し借りをしている。

成長したあの子は、彼の服が似合うようになった。

服を交換して、お互いに、いいねぇと笑い合う2人を眺めた。

 

本当に、よく似ている━━━。

彼らを眺めながら、メイクの手を止めると、

「ねぇ、まだぁ?お母さんは相変わらず準備に時間掛かるよね。」

あの子の言葉に、彼も頷き、またここでも、男同士、ハイタッチをしながら、2人で笑っている。

 

急いで支度を整えると、

待ちくたびれている2人に、ごめんねと声を掛けながら、最初の目的地、ホームセンターへ出発した。