拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。

この記憶がリセットされる日まで

あなたへ


あなたを見送り、どれくらいの時間が経った頃だったでしょうか。


なんとか、あなたが側にいない生活に、
前を向こうと、頑張り始めた頃だったと思います。


調べ物をしていたら、たまたま、
死別者の婚姻関係についての言葉が、
目に留まりました。


それは、
死別時には、婚姻関係の解消がされるという内容のものでした。
その言葉に、
ようやく、少し落ち着きを取り戻しかけていた私の胸は、
張り裂けそうでした。


あの日、あなたは、息を引き取り、
私達は、離れ離れになってしまいました。
何故、法律までもが、私達を引き離すような事をするのでしょうか。


婚姻関係の解消


それまでの私が知り得なかったこの事は、
私を酷く、動揺させるのもでした。


あれから、
その言葉は、私の頭を離れる事はなく、
私の気持ちは、塞ぎ込みました。
まるで、
深い、深い海の中にでも、沈んでいくように、
私の心は、暗く、悲しい気持ちで、いっぱいになっていきました。


この事は、誰にも話す事なく、
ずっと、ひとりで考えていました。


私はもう、あなたの妻ではないのか と。


私達は、ずっと、夫婦なんだと思っていました。
離れ離れになっても、
それは、変わらないんだと、思っていました。


なんだか、悔しくて、涙が溢れました。


あなたは、この事実を知らないといいな と思いました。

 


あれから、随分と、時間が掛かりましたが、
私なりに、納得のいく答えを探しました。


私は、私の中で、法律を改正することにしました。


死別時には 申し出により その婚姻関係を解消しても良い


私の中で改正した法律に則り、私が選択します。


私は、あなたとの婚姻関係は、解消しません。


ずっと、ずっと、あなたと夫婦でいたいと思います。


ずっと、ずっと、あなたの妻でいたいと思います。


いつか生まれ変わり、
この記憶が、リセットされる日まで。