あなたへ
私は、とても我儘。
先日、職場で、世間話から、そんな話をしました。
すると、先輩から、
それは、本当に気を許した人にだけでしょ
あなたは、とてもいい子だと思う
そんな言葉を掛けて頂きました。
それは、本当に、気を許した人にだけでしょ
その言葉に、私は、あなたの顔が浮かびました。
ずっと、気が付きませんでしたが、
思えば、私は、あなたにだけ、とても我儘でした。
それでも、
いつかあなたが、私の我儘を聞いてくれた時に、
我儘で大変ね
なんて、言ったら、
あなたは、
いや、全然 って、
あなたは、私の我儘を、我儘だとは、言いませんでしたね。
時に、しょうがないな、なんて、言いながらも、
たくさんの我儘を聞いてくれたあなた。
家に帰り、雑談の内容を思い返しながら、
私はもう、誰にも、我儘を言えなくなってしまったんだと、
感傷的な気持ちになりながら、
あなたが聞いてくれた、私の我儘の事を考えました。
私が、最後に、あなたに我慢を言ったのは、
あなたを見送ってからの、夢の中でしたね。
夢の中でいいから、時々、家族3人で一緒にいたい と。
あれから、時々、
夢の中、家族3人で過ごす夢を見ます。
あなたは、もう、
私の新しい我儘は聞いてくれないけれど、
私の、一生分の我慢を聞いてくれたんですね。
もう、充分だよ
ありがとう
小さく呟いた私の声に、
あなたは、
どこがで、答えてくれているのでしょうか。
いや、全然 って。
あの頃みたいにさ。