あなたへ
ここ最近、よくあなたの夢を見ます。
内容は様々ですが、共通しているのは、
あなたが家に帰って来てくれることです。
家の中にあなたの姿を見つけては、
あぁ、そうだった。
あなたはあの時、一命を取り留めて、退院することが出来たんだったって、
すぐ側にあなたの姿を見つける度に安堵するの。
良かったって。
そこにいるのは、あの夏の続きを生きるあなたと、
泣きながらあなたを見送った時間を知らない私。
どの夢の中にも、私の中にあるのは、
ただあなたがそこに存在してくれているだけで、感じることの出来る、
あの、安心感なのです。
時々には、あの頃に戻りたいなって、そんなふうにも考えてしまうけれど、
どんなに望んでも、この世界では戻ることが出来ない代わりに、
あなたはきっと、夢の中で、あの時間を私にくれているんだね。
私にとっての安らぎとも言えるあの気持ちを、ありがとう。
昨日のこちらでは、雨が降りましたが、
今日は朝から青空が広がりました。
元気ですか。
相変わらず、空を見上げては、
あなたに問いかける私の声は、今日もあなたの元へ届いたでしょうか。