拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

あなたを想う日 -2023-

あなたへ


あなたのその手の温もりを最後に感じたあの日から、
9年が経ちました。


今日の私は、静かに空を見上げながら、あなたを想いました。


今日のあなたは、どんな景色を見ていましたか。


あなたを見送ってから、何番目のこの日からだっただろう。
いつの頃からか、毎年のこの日は、必ず予定を空けて、
あの子と2人で1日を過ごすのが、私たちの当たり前となりましたが、
今年からは、あの子と私、
別々な場所から、それぞれの形の中で、あなたを想う日になりました。


今日の私がそうであったように、
きっと今日のあの子もまた、私とは別な空を見上げながら、
そっとあなたを想ったのでしょう。

今日のあの子はね、会社の人に誘われて、
仕事帰りに出掛けることになったようですよ。

お父さんの命日に、遊びに行ってもいいのかなって、
こんな連絡が入ったのは、先日のことでした。


お父さんの命日に、俺はどんな時間を過ごせば良いのだろうって、
こんなあの子の声に、あの日の私は答えたの。
思いっきり楽しんでおいでよって。


だってきっと、
この世界で、あの子が楽しく過ごしていることが、
あなたにとっても一番の幸せなはずだから。

私がいる此処からでは、今日のあの子の笑顔は見えませんでしたが、
あなたの場所からならきっと、あの子の笑顔が見えたことでしょう。


あの子がいつでも笑顔でいてくれること。


ただそれだけを望んでいたあなたにとって、今日のあの子の笑顔は、
一番の贈り物になったのかも知れませんね。

今日のあなたは、何を想っていましたか。


今日のあなたの胸の中には、どんな記憶が蘇りましたか。


9年前、
この手の温もりを、
絶対に忘れないと誓って離したあなたのその手の温もりが、
今でもこの手の中に、寄り添い続けてくれているように、
私たちの温もりは、あなたのその手の中に、

寄り添い続けることが出来ているでしょうか。


どんなに遠く離れていても、私たちは3人家族。

 

これから先も、ずっとずっと、
心はいつでも、
同じ場所に寄り添い続ける家族でいようね。

 

 

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