あなたへ
少しだけ、息抜きをしてみようかなって、
ふとこんな気持ちにさせてくれたのは、不意に届いた春の匂いでした。
ここ暫くの間、日々を忙しなく過ごしていた私は、
いつの間にか、ゆっくりと変わり行く季節を感じる余裕が、
なくなっていたのかも知れません。
日中には随分と温かさを感じられるようになったのだと、
漸く気付くことが出来たのは、昨日のことでした。
温かで柔らかな風を感じると共に、春の匂いを見つけた私は、
ここ最近の私が、
どれだけのものを見過ごしていたのかを漸く気付くことが出来たのです。
出来るだけ大きな一歩を歩もうと、
脇目も振らずに目の前にある課題と向き合い続けてきた私ですが、
今日の私は少しだけ、ただ外の景色を楽しむ時間を作りました。
今日は少し風が強い日ではありましたが、
冬の厳しいそれとは違い、
風にも季節の巡りを感じることが出来ました。
ゆっくりと景色を見渡せば、
冬色の中に、白やピンクの色を見つけました。
忙しない日々を送り続ければ、
見えなくなる景色があることを知りながらも、
ここ最近の私は、余裕がないままに、
どれだけのものを見落としていたのかさえ、
気付けないままでいたのかも知れません。
ちゃんと立ち止まらなければ、
気付けない自分の姿というものもきっとあるのでしょう。
不意に届いた春の匂いは、
私に、立ち止まる勇気をくれたのかも知れませんね。
今日の私は、しっかりと立ち止まって、
自分自身を見つめ直す時間を持つことが出来ました。
明日から、また元気に此処から出発したいと思います。
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