あなたへ
七夕の日は、小さな命が、
このお腹の中に宿ったことを知った日
そうあの子に話したのは、
2年前の丁度、今頃のことでした。
七夕の日に俺の存在が分かったなんて、
ロマンチックだね
じゃあ、七夕の日は、
もうひとつの俺の誕生日だね
私の話を聞きながら、
あの子は、なんだか、とても嬉しそうでした。
もうひとつの誕生日
心地よく耳に残るその言葉は、
あなたにも伝えたかった、あの子の素敵な言葉。
18年前の七夕の日は、
あの子の存在が分かった日と、あの子の名前が決まった日。
私たちは、お父さんとお母さんになるんだねって、
私たちの心と心が、更に固く、ひとつに結ばれた日だったね。
この時期になると、思い出すのは、
あなたのとても嬉しそうな顔と、
気の早いあなたの言葉。
もしもお腹の子が、男の子だったらさ って。
七夕の日は、私たち家族にとって、素敵な記念日。
そこに、あの子が素敵な言葉を添えてくれました。
ねぇ、あなたは、覚えていますか。
18年前の明日は、私たちにとって、
更に素晴らしい人生の始まりの日だったね。