街並みの光は、やがて見えなくなり、
光り輝く星だけの景色へと変わった。
飽きもせずに、星たちを眺めていた私は、
漸くここで、たくさんの疑問が浮かんできた。
いや。
これは、本当なら、
一番初めに聞かなければならなかったことなのだろう。
「あの、ところで、おじいさんは誰なのですか?もしかして、魔法使いですか?」
そんな私の言葉に、違うと首を振る。
けれど、その後に、言葉は続かなかった。
「え?じゃあ、もしかして神様?」
「かっ!神様?滅相もない!わしは、神様など足元にも及ばんよ!
あぁ、なんてことだ!わしが偉大なる神だなんて!」
何故だか顔を真っ赤にして、両手をぶんぶん振りなら、一生懸命に否定している。
その姿がなんとも可愛らしく、
ふふっ
思わず、小さく笑っておじいさんを見つめると、
更に顔を真っ赤にして、わしは神様ではないのだと否定した。
「魔法使いでもなく、神様でもなく、じゃぁ・・・」
首を傾げた私に、おじいさんは、微笑んだ。
「天国までは遠い。わしの話を聞きたいか?」
そうして、おじいさんは、自身についてを語ってくれた。