拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

ピンク色の次の景色

あなたへ

 

昨日の私は、初夏を思わせるような心地の良い風を感じながら、

あなたと一緒に歩いてみたかった桜の木が並ぶ土手の上へ散歩に出掛けました。

 

少し前までピンク色一色に染まっていたあの場所は、

新緑色へと景色を変えて、すっかりと夏を迎える準備が整ったようです。

 

色が変われば雰囲気も様変わり。

昨日は、とても良い天気であったにも関わらず、

景色にカメラを向ける人も見当たらなければ、

歩く人の姿も疎らで、とても静かな場所へと変わっていました。

 

ピンク色に染まっていたあの場所が、

次に私に見せてくれたのは、とても静かで穏やかな景色でした。

 

静けさを楽しみながら、昨日の私が見つけたのは、

キラキラと光る川の水面を、ゆっくりと座って楽しめる場所。

 

キラキラと光るその様子は、いつまで見ていても飽きることはなく、

何も考えずにただ川面を眺める時間は、

なんだかとても贅沢であるようにも感じました。

たまには、こんな時間の楽しみ方も、悪くはありません。

 

あなたと歩きたかったあの場所が、

ピンク色一色に染まる景色もとても素敵でしたが、

静けさを纏う雰囲気も、また別な魅力を感じました。

 

あの場所には、

まだまだ素敵な楽しみ方が隠れているのかも知れませんね。

 

この人生の中で、私はあといくつ、

あの場所での素敵なものを見つけることが出来るでしょうか。

 

 

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