拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

秋の景色の中で

あなたへ

 

こちらでは、朝晩には肌寒さを感じるようになり、

窓を開ければ、金木犀の良い香りが部屋へと届く季節になりました。

 

久し振りに、近所の公園へと出掛けてみると、

景色の色が変わり、足元には、

たくさんのどんぐりの実を見つけました。

 

秋の景色をゆっくりと楽しみたくて散歩へと出掛けたはずの私でしたが、

気が付けば、考えごとと向き合いながら、

不意にこれまで漠然としていたことへの答えに辿り着くことが出来ました。

 

帰宅早々に、一気に頭の中の整理を終えた私は、

ふと、公園へ出掛けたにも関わらず、

いつの間にか景色を楽しむことを忘れていたことに気が付いて、苦笑い。

 

公園へと着いた時には、確かに秋の景色を楽しんでいた筈だったのに、

いつの間にか、考えごとに忙しくなって、

その後の瞳に映ったであろう秋の色は、

ぼんやりと霞んだ景色として記憶へと残りました。

 

不思議ですが、こんなふうに予期せぬところで、

探していたものが見つかるのもまた、

人生の面白いところなのかも知れませんね。

 

ほら例えば、スカートを買いに出掛けたはずだったのに、

突然に目に飛び込んできた可愛いバッグに一目惚れをして、

当初の買い物の予定が変更になったり、

探し物をしていたら、前に探していた別なものが見つかったり。

 

そんな不思議な出来事は、

人生の中に無数に準備されているようにも感じています。

 

とても不思議ですが、何かを探している時というのは、

なかなか見つからないものなのかも知れませんね。

 

答えが出ないままに悩んで悩んで、やがて諦めて、

一旦保留にしたまま前へと歩んでみれば、

思いもよらなかった場面で、探していたことへの答えが見つかって。

私の中で一旦保留を決めた考えごとは、幾つくらいあるだろう。

 

きっとまた、私はこんなふうに、予期せぬ場所で答えを見つけながら、

この人生を歩んで行くのでしょう。

 

そんなチグハグな時間も楽しみながら、

保留にしたままの答えをひとつ、またひとつと集めて、

やがていつか、全部の答えを集めていけたら良いなと思いました。

 

 

 

OFUSEで応援を送る