拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

あの頃の通勤ルート

あなたへ

 

長く勤めた会社の直ぐ側まで出掛けたのは、

先日のことでした。

 

あの頃の通勤ルートを辿るように運転をしながら、

そこに見える景色に懐かしさを感じたり、

以前にはなかった新しい建物を発見したり。

かつての私が毎日見ていた景色を眺めながら、

あれから歩んだ日々を振り返りました。

 

思いも寄らなかった自分なりのひとつの答えを見つけたのは、

実は会社を辞めましたと、あなたへのこんな手紙を書いてから、

どれくらいの時間が経った頃だっただろう。

 

衝撃的過ぎる答えに大きく落胆したけれど、

然程時間が掛からずとも、次の一歩へと歩みを進めることが出来たのは、

ゆっくりと休んだ後でのタイミングであったからだったのでしょう。

 

あれだけの、ある種の特殊な環境に身を置いていた私は、

これから出会う人たちとの信頼関係を築くことが出来るだろうかと、

実は密かにそんな心配もしていましたが、

大きな一歩を踏み出した先に見えたのは、

頑張って歩んで来た私へのご褒美みたいな景色でした。

 

新しい明日が楽しみで仕方がなかった日々。

 

改めて自分自身と向き合いながら見つけた答え。

 

ただただ楽しかった時間は瞬く間に過ぎ行き、

やがて迎えた新たなスタートの時。

 

更なる新しい挑戦や様々な人たちとの出会い。

 

出会ってくれた人たちは、

狭い世界の中を、この世界の全てであるかのように錯覚していた私に、

本当の世界の広さを教えてくれました。

 

長く勤めた会社を辞めた私に見える景色は、目紛しく色を変えて行き、

思えばあれからの私は、

とてつもない変化を遂げて来たようにも感じてしています。

 

会社を辞めたことをあなたへ報告してから、

2年を迎えようとしています。

 

あの頃の私の文字を辿ってみれば、

此処に見える景色は全部、

あの頃のあの子からの贈り物なのだと、改めて感じています。

 

先日の私は、かつての私が憂鬱な気持ちで通っていた道を、

晴れ晴れとした気持ちで辿ることが出来ました。

懐かしいと、

ただ純粋に景色を楽しむことが出来る日が来るだなんてね。

 

あの時、力強く背中を押してくれたあの子には、

本当に感謝しかありません。

 

 

 

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