拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

16年間に詰め込まれた課題

あなたへ

 

え?そういうことなの?

ねぇ、あなた

あの頃のあの意味って、そういうこと?

 

あの頃の私にとってはネガティブにしか思えなかった出来事に対して、

漸くその意味を理解することが出来たのは、先日のことでした。

 

あなたを見送ってからの私は、幾つくらい、

こうしてあの頃のネガティブな出来事に対する答えを見つけてきただろう。

 

どんなに考えてみても、

その糸口すら見えては来なかったはずのそのことに対する答えは、

あの頃の私が見ていた場所とは、全く別な場所にありました。

 

そっか

あの時間の中には、そんな意味が隠れていたんだね

 

初めて納得出来る答えに辿り着くことが出来た私は、

あの頃のあなたに、またひとつ、感謝をしながら、

密かに抱えたままだったネガティブな想いを手放しました。

 

喧嘩をすることなど何の意味も持たないのだと、

こんなふうに考えていた私が、

そうではなかったのだと漸く気が付いたのは、

あなたを見送ってから、どれくらいが経った頃だっただろう。

 

もう少しだけ突き詰めて、それについてを考えてみれば、

そこからずっと先へと歩んだ私が、

ひとりでその物事に向き合い続けながら、答えを見つけ出せるようにと、

いつまで経っても記憶に残るほどの強烈なインパクトを持たせることが、

あの頃の喧嘩の本来の目的だったのかも知れません。

 

だってもしも、あの頃の時間が、

ただ穏やかに過ぎ行くだけの毎日であったとしたのなら、

例え僅かに小さな疑問を抱えていたとしても、

初めからそんなことなど存在しなかったかのように、

あなたと過ごした穏やかな日々だけを振り返るだけの時間しか、

此処には存在しなかった筈ですから。

 

起こった出来事には、きっと全てに意味があるのだと、

あなたを見送ってからの私は、

いつの頃からか、こんなふうに考えるようになりましたが、

考えることをしなければ、それすら気付けないままに、

きっと此処までを歩んだ私であったのでしょう。

 

あの頃の私には、ネガティブなものに見えていた筈なのに、

全然、ネガティブなんかじゃなかったんだなって、

あなたを見送ってから9年目にして、

漸く辿り着いたひとつの答えを改めて見つめてみれば、

この人生においてのあなたとの出会いの意味の深さを、

更に知ることが出来たのでした。

 

共に時間を過ごしながら愛を育む一方で、

遠慮なしに互いを研磨し合いながら、形を整え合うことが出来るのが、

運命の相手であるのかも知れないと、

いつかの私はこんな手紙を書きましたが、

あなたはきっと、あの16年間の間に、

後の私がひとりでも成長し続けることが出来るようにと、

課題の全てを詰め込んでくれていたのでしょう。

 

実はそれらの全ては、答えを見つけ出せた私に、

豊かさだけをもたらしてくれるものであるのかも知れません。

 

運命の相手と過ごす時間というのは、

一見して複雑にも思える時間も存在するけれど、それら全てを含めて、

最終的には、奥の深い幸せを見つけさせてくれるものなのかも知れませんね。

 

これから先でも私はきっと、こんなふうに新しい視点を見つけては、

あの頃のあなたに感謝の気持ちを見つけて行くのでしょう。

 

その度に、私は何度でも、あなたに惹かれ続けて、

増し続ける愛おしさを感じ続けて生きて行くのでしょう。

 

 

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