あなたへ
元旦は、毎年晴れている気がするんだよね
だよね?俺も同じことを考えてたよ
これは、今年の元旦のあの子と私の会話です。
毎年の大晦日から元旦に掛けて、
初日の出を見に出掛けるようになったあの子と、
ひとりで元旦の朝を迎えるようになった私。
別な場所から空を見上げながら、
今年の始まりの朝は、
あの子も私も、同じことを考えていたようです。
毎年の始まりの日には必ず、
朝一番に空を見上げているにも関わらず、
今年になって漸く、それに気が付くだなんてと、
なんだか笑ってしまいますが、
あの子と私が、別々の場所から空を見上げて、
同じことを考えていたように、
あなたもまた、
何処かで同じことを考えていたのかも知れませんね。
だって、あの日の空とよく似ているものね。
新しい年の始まりは、青空が広がったよ。
こんなあなたへの手紙は、今年で何通目だったでしょうか。
昨年も一昨年も、
元旦の空が綺麗な青色であった記憶を手繰り寄せながら、
やがて辿り着いたのは、
最後に家族3人で見上げた元旦の空の色の記憶でした。
あの日の空も、青色がとても綺麗でしたね。
元旦に見える空の色は、あの頃のまま。
周りを見渡してみれば、
あなたを見送ってからのこちら側では、様々に景色が変わりましたが、
此処に、あの頃と変わらないものを見つけましたよ。