拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

夜のひとりピクニック(風)

あなたへ

 

冬には忘れてしまうかも知れないからと、

冬が来る前に夜のピクニック(風)へと出掛けたのは、

冷たい風を感じ始めた頃の私でしたが、

冬を迎えても、しっかりと夜のピクニックを覚えていたのは、

あの時間が私にとって、とても楽しかったからなのかも知れません。

 

暗くなった空を見上げて、幾つかの星を見つけた私は、

今夜は夜のピクニック(風)へ出掛けようと思い立ちました。

 

場所は、あの日の場所です。

 

あの日と同じように、車内でのひとりピクニック(風)を楽しんだ後で、

外に出て、空を見上げてみれば、たくさんの星を見つけることが出来ました。

 

あの頃のあなたが言っていた通り、

冬の方が、星が綺麗に見えるんだね。

 

視界を遮るものが何もないあの場所は、広い空が見える場所。

見上げた空一面に光る星たちを見つけた私は、

あの頃のあなたの言葉を思い出していました。

 

それから、

キラキラと光る星たちに混ざるように、飛行機も見つけました。

 

夜の飛行機は、なんだか星が飛んでいるみたいで、とても綺麗だね。

 

もしも今夜、あなたと話をすることが出来たのなら、

こんな私の声に、どんな言葉を返してくれたのでしょうか。

 

冬の夜の風は、とても冷たかったけれど、

今夜は、なんだかとても素敵な夜を過ごすことが出来ました。

 

ねぇ、あなた。

初めて夜のピクニック(風)へと出掛け日の私は、

たくさんの今度の約束をしたけれど、

その頃のこの世界では、どんな夜空を見ることが出来るのだろう。

 

今日の私がひとりで見上げた空と同じ空を、

今度はあなたと一緒に見上げることが出来るのかな。

 

 

 

www.emiblog8.com

 

 

 

OFUSEで応援を送る