拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

猫になったあなた

あなたへ

 

あなたの夢を見ました。

あなたが猫になって、この世界へと戻って来てくれた夢でした。

 

思えば、あんなに可愛い姿で逢いに来てくれるのは、

これが初めてのことでしたね。

 

ふわふわで、とても綺麗な薄い茶色の猫。

あなたは猫の姿だけれど、お喋りも出来るのよ。

 

夢の中の私は、猫になったあなたと一緒に過ごしながら、

あぁ、そっか。

こんなふうにこの世界であなたと一緒にいる方法もあるんだなって、

これから始まる私たちの未来についてを様々に思い描いたのでした。

 

これから毎日、

あなたと一緒に暮らすことが出来るんだなって、

これから毎日、

あなたの声を聞くことも出来れば、

ふわふわで温かなあなたに触れることも出来るんだなって、

とても嬉しかったのに、

目覚ましの音が鳴る前に、突然に目が覚めて。

 

暗い部屋の中で、ひとり、落胆しながら、

もう一度、同じ夢の中へ戻ろうと目を閉じたのは、

これで何度目だったでしょうか。

 

どんな夢にも必ず終わりがやって来て、

現実世界へと戻らなければならなくなる瞬間が訪れるけれど、

こんな時は、やっぱり、

もう一度だけ、あなたに触れてみたくなってしまうよ。

 

あなたに、逢いたい。

 

幸せな夢には、

本音を引き出す魔法が掛かっているのかも知れませんね。

 

ねぇ、あなた。

なんだか少しだけ、寂しくなってしまったから、

ここに今度の約束をしても良いですか。

 

もしもまた、あんなふうに、可愛い姿で逢いに来てくれたのなら、

今度は夢から覚める前に、あなたに可愛いリボンを飾ってみたい。

薄いブルーのリボンなんてどうでしょうか。

 

本当は、ピンクの方が可愛いような気もするけれど、

あなたはブルーが好きだから。

 

きっとね、あなたは、

え?なんでリボンなの?

なんて不満そうな声を出しながらも、私に付き合って、

されるがままにリボンを飾らせてくれるのでしょう。

 

そんなあなたの姿を思い描いたら、なんだか可笑しくて、

いつの日か、猫になったあなたにまた逢える日が、

待ち遠しくなりました。

 

ねぇ、あなた。

きっとまたいつか、あの可愛い姿で逢いに来てくださいね。

 

そう。これはね、今世で出来る今度の約束です。

 

 

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