あなたへ
瞑想なるものに私が初めて出会ったのは、
いつの頃のことだったでしょうか。
あの、不思議な感覚を忘れることが出来ないままに、
あれからの私は、眠る前になると時々、
誘導瞑想に挑戦をしてきましたが、
何度挑戦してみても、途中で眠ってしまっていて、
あれからの私は、
瞑想の中で何も見ることは出来ずにいました。
そんな私が再び瞑想に成功出来たのは、先日のことでした。
どんな世界が見えるだろうかとワクワクとした気持ちで目を閉じて、
ガイダンスに従えば、
そこに現れたのはあなたでした。
あの瞑想の中、あなたは私を抱き締めて言ったの。
ごめんねって。
そうして、その言葉の中に込められたあなたの想いや気持ちが、
私の中へと流れ込んで来たのでした。
全く予期していなかったあなたの出現と言葉に、
私は言葉を失ったまま、気が付けば、涙を流していました。
あなたはきっと、知っているんだね。
見たい景色を見るために歩む私のこの道が険し過ぎて、
怖くて立ち止まることすら出来ないままに、
疲弊したまま歩み続けるしかなくなってしまった私の現状を。
もしも、あの夏の運命が違っていたのなら。
あの瞑想の中にいたあなたは、そう考えていたね。
ねぇ、あなた。
違うよ。
そうじゃない。
あなたは何も悪くない。
本当は、今がとても辛い。
もしも私が、こんな想いを抱えて日々を過ごしていたとしても、
あなたへの手紙として綴らなければ、
あなたに伝わってしまうことはないと、
私は何処かでそんなふうに思っていたのかも知れません。
でも、きっと違ったんだね。
私こそ、心配を掛けてしまって、ごめんなさい。
あんな気持ちにさせてしまって、ごめんなさい。
でもね、私は大丈夫。
この人生に後悔を残さないための今だから。
此処から先へと歩んだ私が、今を振り返った時に、
あの時、ちゃんと頑張って来て良かったって、
そう誇れる自分であり続けるための今だから。
それにね、今日は、
夕方と夜の隙間に、とても素敵な空を見つけたの。
とても素敵な空を見上げながら、
私はきっと大丈夫って、そう思えたから。
今日は、あの瞑想の中で感じたあなたの温もりや声を思い返しながら、
あの時のあなたに何も伝えることが出来なかった代わりに、
こうして手紙に綴ることに決めました。
どうかあなたへ、
この想いが届きますようにと願いを込めて。