あなたへ
あの子が歩んだ道を振り返りながら、
そして、夢を目標へと変えて、しっかりと前を見据えた私の中に、
ふと蘇ったのは、おみくじに書かれていた言葉でした。
明けない夜はない
これは高校生の頃のあの子が引いたおみくじの中に書かれていた一説でした。
あのおみくじを引いた日のあの子は、
現状にぴたりと当て嵌まる言葉に驚きながら、
食い入るように、おみくじに書かれていた文字を見つめたのでした。
やがて、卒業という節目を迎えて、あの子にとっての夜は明けて行き、
新しい一歩と共に、
明るく照らされた道を歩んで行きました。
そうして、あのおみくじを引いた年から4年が経って、
今年のあの子が引いたおみくじには、
果敢に挑戦せよと、やはりあの子に合った言葉が書かれていたのでした。
此処から巣立ち、社会人になったあの子は今、
日々挑戦し続けながら、前だけを見て歩んでいます。
今年のあの子が引いたおみくじに書かれていた言葉は、
これから始まる新しい道を真っ直ぐに歩んで行けるようにと、
あの子の背中を押してくれたのだと思います。
さて、私が引いたおみくじの言葉を思い返してみると、
4年前も、今年も、全く同じ言葉をいただきました。
たくさんの種類のあるおみくじの中から、
全く同じ内容のものを引き当てるだなんてと、とても驚きながら、
あの日の私は改めてしっかりと前を見つめたのでした。
今日の私は、おみくじの言葉という視点から、
これまでの歩みを振り返っていました。
私は私なりに様々に成長してきたつもりでいましたが、
ある一方から見た私は、ちゃんと成長をし続けながらも、
ある一方から見た私は、
同じ課題の前で止まったまま、全く成長出来ていなかったのかも知れないと、
初めてこんな視点を見つけました。
同じ課題を前にしながら、
いつまで経っても、達成することの出来ない私へ、
視点を変えての言葉ではなく、
敢えて全く同じ言葉をくださったのかも知れません。
いつか、成長出来ていない側面に気付くことが出来るようにと。
今回初めて、全く別な視点からこれまでのことを振り返りながら、
今の自分に足りないものを探してみれば、
また新たな視点を見つけることが出来ました。
おみくじとは、とても奥深く、
たくさんのヒントが詰まったものであるのかも知れません。
おみくじは、神様からのお告げなんだよという、
いつかのあなたの言葉には、何度も納得させられてしまいます。
次におみくじを引く時に、
今の私の目の前にある課題をクリア出来ていたのなら、
私は漸く、次の課題となる言葉を受け取れるのかも知れませんね。
