あなたへ
そういえば、いつの間にか梅雨入りしてたんだね
今年の私は、
梅雨入りのことなど全く気にせずに、歩みを進めていたのだと、
漸く気が付いたのは、
梅雨に入ってから、どれくらいが経ってからのことだっただろう。
毎日、自分なりの前を見て、歩みを進めている私ですが、
こんなところに、なんだか、
これまでの私らしくない私を見つけたような気がしました。
あの子が間も無く巣立ちを迎える頃。
巣立った日。
あれからの日々。
あの子の巣立ちをきっかけに、
私は、たくさんの初めてを経験して来ましたが、
ここにもまたひとつ、
私にとっての初めてを見つけたようにも思います。
あの子が巣立ち、時間と共に、
あの子を愛おしく想う気持ちは、
私の胸の中へとピタリと収まる形へと変わって、
涙を流すこともなくなり、
日々、しっかりと前を見据えて歩んでいるつもりの私ですが、
どこか、これまでの私が知っているいつも通りとは、
何かが少しだけ違う時間の流れの中を歩んでいるのかも知れません。
我が子が巣立ち、涙を流すことがなくなった次には、
こんなふうに、少しだけチグハグな自分を見つけるものなのだなと、
今の私に見えるものをしっかりと見つめてみました。
これもきっと、
今しか感じることの出来ない気持ちなのでしょう。
上手く伝えることの出来ないこの気持ちも、
あなたの分まで大切に感じてみます。
これから迎えるあの子が巣立ってから初めて迎える夏にも、秋にも、
そして冬にも、
きっと私は、今の私がまだ知らない初めての気持ちを見つけていくのでしょう。