拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

新たな問題点

あなたへ

 

まだ梅雨明け前のはずですが、

今年のこちらでは、連日、真夏のような暑さを感じられ、

そして、なんだか多い気がするのは、雷です。

 

突然の豪雨と、もの凄い雷の音に、気持ちが落ち着かず、

意味もなく、部屋の中をウロウロとしながら、

今年の私は、もう何度くらい、

いつかのあなたの声を思い出したでしょうか。

 

そう。あの日は、私ひとりで家にいた日。

豪雨と酷い雷で、停電したあの日のあなたは、

私を心配して、急いで帰って来てくれましたっけ。

 

暗闇の中で聞こえたあなたの声に安堵したこと、

今でもよく覚えています。

 

また雷だ

ねぇ、あなた

帰って来れない?

 

雷の音が聞こえる度に、ウロウロと部屋の中を歩き回りながら、

何度もあなたの前を通過しては、

無理なお願いをしてしまうここ最近の私の声を、

あなたはどんな顔で、聞いているのでしょうか。

 

夏は大好きだけれど、雷は大の苦手。

こんな私が私のままでいられたのは、あなたとあの子のお陰だったのだと、

ひとりになって初めて、こんなふうに感じました。

 

あの子が巣立つ前にも、

ひとりで家にいる時間に酷い雷に怯えた日もありましたが、

偶然ひとりであったことと、

これから先、ずっとひとりであることとでは、

なんだか全然、意味が違うような気がするのです。

 

鳴り響く雷の音に怯えながら、

どうにか対策をしなければと考えた私の中にふと蘇ったのは、

幼かった頃に仲良しだったしーちゃんのことでした。

 

私は幼い頃から雷が苦手だったけれど、しーちゃんはね、

窓から稲妻を眺めながら、綺麗だねって、言っていたの。

 

私も、しーちゃんみたいになれば良いのかも知れません。

 

酷い雷の音が響く中、窓の外を眺めてみれば、

あの頃のしーちゃんの気持ちが分かるような気がして、

先日の私は初めて、

稲妻を楽しんでみるという新たな挑戦をしてみましたが、

これは私には難易度が高かったのかも知れません。

 

激しい稲妻の後に鳴り響いた轟音に、思わず飛び上がってしまいました。

 

あの子が巣立ち、

少しだけ怖い要素の含まれたテレビ番組を観ることが出来ないという、

問題点を見つけたばかりの私ですが、

またひとつ、新たな問題に直面しました。

 

私は幾つくらいのひとりの夏を過ごしたら、

雷に耐えられる私へと変わって行くのだろうかと、

僅かに心が折れそうにもなりますが、

きっとこれから、ほんの少しずつ、進化を重ねて行くことが出来るのでしょう。

 

もしもね、雷の音が聞こえても、

あなたの名前を呼ぶことがなくなったら、

それは私の成長のしるし。

 

それまではきっと、相変わらずに、

部屋の中をウロウロとしながら、何度もあなたの名前を呼んでしまうけれど、

きっと、大丈夫。

いつの日か、私なりのやり方を見つけていくから。

 

だからあなたは、

私が成長する姿をそこから見守っていてね。

 

 

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