拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

記憶の中を歩くことが出来たのなら

あなたへ

 

あなたを見送ってからの私の中に、

時間を掛けて蘇った記憶たちを思い出していました。

 

甘い缶コーヒーが好きだったあなたのことや、

シロップ漬けの甘いパイナップルが好きだったあなたのこと。

 

毎年のお盆には、

あなたの好きなものをたくさん準備して待っていたはずなのに、

何処に、どんな記憶を置いてきてしまっていたのか、

あなたの好きなものを忘れていたことに気が付いて、

なんだかとても落ち込んだのは、一昨年の私でした。

 

私の中には、あと、どのくらい、

あの頃の記憶が眠っているのでしょうか。

 

何気ない瞬間に、

あの頃の記憶を拾い集めるのも素敵だけど、

時々には、

記憶の中を歩いて、あの頃のあなたに逢いに行けたらいいのにな

なんて考えてしまうこともあります。

 

もしも、記憶の中を歩けるとしたのなら、

私はどんな記憶を見つけることが出来るのだろう。

 

あなたが好きだったもの、

家族3人で笑ったこと、

あなたがくれた大切な言葉だって、何処かに眠っているのかも知れません。

 

記憶の奥に眠る宝物たちを、ひとつひとつ、手に取りながら、

大切に拾い集めることが出来たのなら、どんな気持ちがするのだろう。

 

ねぇ、あなたのその胸の中には、どんな記憶がありますか。

 

今の私が、思い出すことの出来ない記憶も、

あなたの胸の中には、あるのでしょうか。

 

もしも今、あなたのその声を聞けるとしたのなら、

どんな声が聞こえて来るのだろう。

 

今日のこちらでは、雨が降りました。

 

雨音を聞きながら、

今の私には、まだ見つからない大切な記憶たちを想いました。

 

 

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