あなたへ
私は、やっとここまで来れたのだと、強い達成感を感じながら、
改めて、まじまじと鏡を見つめたのは先日のことでした。
この冬の私は、例のアレをフル活用しながら、
寒い冬を元気に過ごしています。
例のアレとは、
かつてあの子から、デブパンツと笑われたアレのことです。
思えば長い道のりでした。
新たな冒険へ出るための準備として揃えたアイテムのひとつであったはずなのに、
あの子にデブパンツなどと失礼な名を付けられて、
涙を飲んで封印したのは2年前の冬のことでした。
あれからの私は、
きっとあなたから紹介されたのであろうストレッチに励みながら、
あのデブパンツを履きこなせる私になれるように努力を重ねました。
努力を重ねながらも、
デブパンツの存在を、すっかりと忘れてしまっていたのは、昨年の冬の私。
あの子の巣立ちを間近に控えていたあの頃の私は、
それまで過ごしたどの冬とも違った冬を過ごしました。
再び、デブパンツの存在を思い出したのは、
あの子が巣立ってから初めて迎えた春の頃のことでした。
突然始めたひとりファッションショーの時間の中、
これなら大丈夫だと思えたあの感動は、今でもよく覚えています。
あれからの私は、
絶対に、冬まで体型を維持しなくてはならないのだと自分に喝を入れ、
更に気合いを入れて日々を過ごしました。
そうして、
あの悔しい思いをした冬から2年の時を経て、
私は漸くここまで来れたのです。
努力の結果が今、実を結び、この冬は、デブパンツ活躍中です。
いえ、もうデブパンツなどとは呼ばせませんよ。
冬用の可愛いワイドパンツです。
漸く、思い描いた冬を過ごすことが出来ている私は、
2年前には知らなかった自信がついて、
この冬の私もまた、
これまで過ごしたどの冬とも、違った冬を過ごせているのかも知れません。
今の私がここにあるのは、
あの子と、そしてあなたのお陰ですね。
こちらでは、まだまだ寒い日々が続きますが、
私は、2人のお陰で、暖かなワイドパンツと共に、
元気に日々を過ごしています。