拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ずっと先の未来

あなたへ あの子の進学先のオンライン授業が始まり、3週間が経ちました。 最近のあの子は、 大量の課題と向き合いながらも、自宅での時間は充実しているようで、 仕事から帰った私に、たくさんの話を聞かせてくれます。 あの子が勉強の合間に学んでいるのは…

生きるために

あなたへ コロナウイルスという、耳慣れない言葉に怯えながら、 この数ヶ月の私たちは、細心の注意を払いながら、生活をしてきました。 神経質過ぎるのかも知れないと、時々考えてしまう程に、 注意をしてきたのは、 コロナウイルスに感染してしまったら、 …

あの子の髪型

あなたへ あなたがよく知るあの子の髪型は、いつでも、ちょっと長めの髪型でしたね。 あの子が幼なかった頃の写真を見れば、 どの写真も、耳に掛かるくらいの髪の長さで、 いつだったかのあの子は、 ショートカットの女の子と間違えられてしまったことがあり…

最期

あなたへ あなたが懸命に生きようと、 止まり掛けたその心臓を、 必死に動かした日のことを、私は知っています。 あなたの意識は、此処にはなかったけれど、 その手の温かさは、 此処に、あなたの命があることを教えてくれました。 最期の顔が、とても穏やか…

アマビエ様

あなたへ 昔々のお話です。 時は、江戸時代に遡ります。 弘化3年、肥後国の海中に、 毎夜のように光るものがあったそうです。 役人が確かめに行ったところ、 海中に住む、アマビエと名乗る怪物が現れました。 その姿は、3本足に、鱗のある体、長い髪、 そし…

足の怪我

あなたへ 実は、私は今、足を怪我しています。 左足を庇うようにして歩くようになってから、 10日と少しを過ぎましたが、未だに、良くならず、 なんだか、ため息が出てしまう今日この頃です。 何故、怪我をしてしまったのか。 こんな話をすれば、あなたに、…

明晰夢

あなたへ 幼かった頃の、あの子の夢の中の話を、 あなたは覚えていますか。 幼い頃のあの子は、夢と現実の区別がついていて、 起きたい時には、自分の意思で、夢から覚めることが出来るのだと、 そんな話を聞かせてくれたことがありましたね。 夢の中が飽き…

コトバ -初夏の風-

初夏の爽やかな風が頬を撫でる 間も無くやって来る夏の季節に 心が躍る 今年はどんな夏になるのだろう ただただ 夏が待ち遠しくて 初夏の爽やかな風を感じるこの季節になると 意味もなくワクワクとした気持ちでいっぱいだったのは あの夏を迎えるまでだった …

やる気スイッチ

あなたへ なかなか学校へ通うことが出来ないでいるあの子ですが、 オンラインでの授業が始まってから、1週間が経ちました。 用品販売で揃えたばかりの教科書を開いた日のあの子。 学校から送られて来た課題と向き合いながら、頭を抱えたあの子。 全然、意味…

怖い夢

あなたへ あなたの夢を見ました。 今回の夢は、なんだか怖くて、 目が覚めてからずっと、不安な気持ちで、夢の中を反芻しています。 夢の中の私たちは、早くここから逃げなければと、荷造りをしていました。 早くしなければ、地震が来てしまうのです。 着替…

あの子の髪

あなたへ ここはパパ似。 ここはママ似。 あの子が生まれてからの私たちは、 何度、こんな会話をしたでしょうか。 あの子が少し成長すれば、 あなたに似たり、私に似たりと、 いつでも忙しなく、その変化を見せてくれましたね。 あなたを見送り、成長と共に…

おうちサウナ

あなたへ このゴールデンウィーク中、 家の中で色々なことをして楽しんだ私たちですが、 その中で、一番気に入ったのは、 一番地味だと感じていた、おうちサウナなるものでした。 大きな布を被り、 熱湯の中に、緑茶を入れた容器を布の中に一緒に入れるだけ…

初夏

あなたへ あれ?桜の木が緑色だ 思わず、こんな声を上げたのは、つい先日のことでした。 ピンク色に変わりつつある桜の木も、 ピンク色の桜の木も、 緑色へと変わりゆく桜の木も、車内から眺めていたはずなのに、 すっかりと緑色へと変化したその姿だけは、…

面倒な毎日

あなたへ 俺は、面倒な毎日を過ごしたい これは、先日のあの子の言葉です。 毎日、当たり前に学校へ行き、 それが終わったら、アルバイトに行く。 宿題と向き合ったり、習い事へ通ったり。 そんな毎日は、時に面倒だと感じることもあるし、 明日も学校か な…

お味噌汁作りの日々

あなたへ コロナウイルスという、耳慣れない言葉に怯えながら、 病気に負けない体を作らなくてはと、 そんなふうに意識をして、 お味噌汁作りに力が入るようになってから、どれくらいが経ったでしょうか。 洋食の時には、スープを作っていた私ですが、 ここ…

あの子がくれた今度の約束

あなたへ 私の誕生日から、1か月と半月程が経ちました。 アルバイトを始めるようになってからのあの子は、 私が誕生日を迎えると、プレゼントにと、 食事をご馳走してくれるようになりました。 今年の私の誕生日を迎えた日にも、 今度、またあのお店で食事を…

あの頃のあなたからの贈り物

あなたへ 先日、探し物をしていた時のことでした。 何気なく、防災用品を纏めたバッグの中を見てみると、 なんと、お宝が発掘されました。 マスク1箱です。 これは、あの頃のあなたが、 予備用にと買ってきてくれたものでした。 あなたを見送り、 何度か、防…

ゴールデンウィーク -2020-

あなたへ このゴールデンウィークは、 あの子と一緒に、家の中での時間を楽しみました。 朝、起きて、あの子と一緒にコーヒーを飲みながら、 将来の夢についてを、じっくりと語ってみたり、 部屋の模様替えをしてみたりと、 色々なことをして過ごしながら、 …

お母さんがくれた素敵な時間

あなたへ 先日、あなたのお母さんが電話をくれました。 元気にしてる? 大変なことになっちゃったね 話題は、コロナウイルスのこと。 この異常な事態から、この辺りのたくさんのお店が臨時休業し、 あの頃、3人でよく遊んだ近所の公園も、 コロナウイルスの…

あの子の笑顔

あなたへ コロナウイルスの影響から、 誰もがたくさんの我慢をしているこちら側ですが、 あの子も今、皆と同じように、たくさんの我慢をしています。 お母さん、明日は仕事休みだよね? 金曜日の夜になると、 あの子の口からこんな言葉が出てくるようになっ…

あなたの願いが叶いました【16】

少しずつ、私が住む街の灯りが見えてきた。 間も無く、おじいさんとのお別れの時だ。 「今日は、素敵な時間をありがとうございました。」 隣に座るおじいさんに微笑むと、彼は、満足そうに笑った。 チャンスとは、いつでも、思っていたものとは違う形で、 突…

あなたの願いが叶いました【15】

帰り道。 私は、マザーリーフへと乗り込んだ瞬間に、盛大に泣いた。 気持ちを抑えることなんて、出来なかった。 本当は、彼に涙を見せるつもりなんてなかった。 笑顔で、その限られた時間を過ごしたかったのだ。 それなのに、彼の姿を見た途端に、大泣きして…

あなたの願いが叶いました【14】

「あのね、あのね・・・」 ここに来る前に、ちゃんと考えて来たんだ。 彼に伝えたいこと。 どんな時間を過ごしたいのか。 それなのに、彼を目の前にした私は、何一つ言葉になど出来なかった。 想いを全部伝えたいのに、 それを伝えるだけの言葉など、初めか…

あなたの願いが叶いました【13】

私の名前を呼ぶ彼の声が聞こえる。 この耳にハッキリと、彼が私を呼ぶ声が聞こえる。 ソファーから対面した壁の、アーチ型に光る場所の前に、彼が立っていた。 走って彼のところへ飛び込んで行けば、彼は、私を抱き締めてくれた。 彼の名前をただ呼びながら…

あなたの願いが叶いました【12】

初めて連れて来られた天国という場所は、 非常に分かりやすく、大きな看板が建ててあった。 『天国』 私の半歩後ろを歩くおじいさんは、看板を見上げながら、 この看板は、見る人が使う言語に合わせて、文字が変化するのだと教えてくれた。 大きな看板の横を…

あなたの願いが叶いました【11】

「ふむ。何故とな? お前は、神なんていないと本気で思ったことがあるじゃろ?」 「えっと、まぁ、あった・・・かも知れませんね。」 思わず語尾が小さくなる。 「神なんていないとしながらも、ほんの少し、神を恨んだな?」 この質問への返答は、非常に気ま…

あなたの願いが叶いました【10】

将来の夢。 それが、本当に望むことに該当するのだそう。 彼らが叶えてくれるのは、 大きな夢へと向かって歩むための小さな願いに過ぎないのだという。 真の願いとは、自分で叶えるから意味がある。 だから、それについては、誰も手出しが出来ないのだと話し…

あなたの願いが叶いました【9】

彼のような存在は、そこらへんにたくさんいるけれど、 彼らの方から姿を見せようとしなければ、誰も見ることは出来ないのだと言う。 人間の前に姿を表す時には、 私の隣に座っているおじいさんのように、 人間にとって分かりやすい姿であることが多い。 けれ…

あなたの願いが叶いました【8】

「ずっと昔、わしらは、神の元、ただ、ふわふわと漂うような存在じゃった。」 その存在に、始まりはなく、初めから、そこにいたのだと言う。 性別もなければ、年齢もない。 ただ、初めから存在し、漂うものだった。 やがて地球という星が生まれ、そこは、青…

あなたの願いが叶いました【7】

街並みの光は、やがて見えなくなり、 光り輝く星だけの景色へと変わった。 飽きもせずに、星たちを眺めていた私は、 漸くここで、たくさんの疑問が浮かんできた。 いや。 これは、本当なら、 一番初めに聞かなければならなかったことなのだろう。 「あの、と…