拝啓、空の彼方のあなたへ

きっと、空に近い場所にいるあなたへ伝えたいこと。手紙、時々、コトバ。    <夫と死別したemiのブログ>

あの塩の件について

あなたへ

 

もう、処分しても大丈夫だよ

 

これは、あなたの場所を掃除していた私の中に、

突然に浮んだ言葉にでした。

 

あなたの場所を掃除する度に、

どうしたものかとそれを眺めるばかりの私でしたが、

何故だか突然に、私の中に浮かんだ言葉に、

漸くその時がやって来たのだと感じました。

 

本当?じゃぁ、処分するね

今まで預かってくれて、ありがとう

 

こんな言葉を自然に返した私でしたが、

あの瞬間の私たちは、心が通じ合っていたのでしょうか。

 

あなたが処分をしても良いよと伝えてくれた気がしたのは、

あの時、あなたに預けた塩でした。

 

この塩をあなたに預けたのは、あの子が専門学生1年生だった頃のこと。

 

どうする?どうする?

そうだ!お父さんに預けよう!って、

心霊スポットと深い繋がりが出来てしまったであろうこの塩を、

どうすることも出来ないままに、

怖がりな私たちが出した結論は、

こうして思い返してみれば、なんだか笑ってしまいますが、

あなたは、嫌な顔ひとつせずに、この塩を預かってくれましたね。

 

あなたがあなただから、私たちは安心して、甘えることが出来ました。

本当にありがとう。

 

あの頃、専門学生1年生だったあの子は、毎日、毎日、少しずつ成長し、

やがて此処から巣立つ日がやって来て、

私にも自分なりの前へと歩み出す時がやって来て。

 

それぞれに大きな一歩を踏み出しましたが、

こんなところにも、

一歩を踏み出す時が訪れたのかも知れませんね。

 

あなた。

随分と長い間、預かってくれてありがとう。

 

 

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