あなたへ
手首の怪我が良くなって、通常通りの筋トレへと戻したあれからの私は、
手首や腕に負荷が掛かるトレーニングばかりに夢中になっています。
実はですね、手首の負傷中に、
やってみたいトレーニングを見つけてしまったのです。
軽快なリズムに乗って、テンポ良く身体を動かすのは、画面の向こう側の方たち。
見ている分には、なんだか自分にも出来そうな気がしてしまうけれど、
実際に身体を動かしてみれば、全くついて行けません。
それがまた私のやる気を刺激して、
何度でも挑戦したくなってしまうのです。
手首の復活と共にやって来たのは筋肉痛ですが、
筋肉痛が治らないままに、私は、
見つけたばかりのトレーニングにばかり挑戦しています。
今日もまた、全くついて行けなかったトレーニングと、
その後の筋肉チェックの時間までもを楽しみました。
今日の私の腕も、良い感じです。
腕の筋トレを好まない私であった筈なのに、思えば私は、
どんどん進化を重ねることが出来ているのだなと、こんな気持ちを感じながらも、
密かに腕へのアプローチを拒み続けていた理由についてを、
今日の私は、振り返っていました。
それは、腕の筋力が、あまりにもなさ過ぎる故でもありましたが、
実はもうひとつ、あなたの側にいたあの頃と、
変わりたくないという気持ちもまた、存在していたからでした。
なんか、雀みたーい!
私の腕を見て、あなたが楽しげに笑っていたのは、
そう。逆立ちをしていたある日のことでした。
自分で逆立ちをすることが出来ない私は、毎度、
あなたに手伝って貰っていましたが、そんなある日のあなたは、
逆立ちをした私の腕を見て、笑いながら言ったのでした。
平均的な腕が、カラスの足だとしたのなら、
私の腕は、雀の足みたいなのだと。
す・・・雀?
独特過ぎるあなたの視点に、あの日の私は、
なんとも言えない気持ちで、筋肉のない自分の腕を見つめていたけれど、
あの日のあなたが、あまりにも楽しそうに笑っていたから、
私は、あの頃のままでいたいとも考えていたのでした。
ですがもう、雀みたいな私の腕は、此処にはありません。
私の腕は、確実に、あの頃よりも筋肉がついて、
あの頃よりも、重いものを持ち上げることの出来る腕へと進化したのです。
筋トレという世界の中で、様々に進化し続けて来た私は、
少しずつ、それまでにはなかった視点から、自分自身を見つめるようにもなりました。
変わりたくない筈だった私が、腕を鍛えるようになったのは、
ひとりで、なんでも出来る自分へと成長するためでも、実はありました。
だって、どんなにあなたの名前を呼んでも、
あなたはもう、重いものを持ってはくれないもの。
あなたがいないこの人生を、しっかりと生きると決めたのなら、
私は、自分で重いものを持つことの出来る私にならければいけないのだと思いました。
ねぇ、あなた
これ重いから持って?
全然、力がなくて、
重いものは、あなたに持って貰うことが当たり前で。
そんな自分ではなくなってしまうことが怖くて、
腕へのアプローチを、密かに拒み続けて来た私だったけれど、
あなたに守られながら歩んでいた頃の自分の腕からは卒業して、
今度は、格好良く生きてみようかなって、
筋トレという世界の中で、やがてこんなふうに考え方が変わって行きました。
腕立て伏せをすれば、相変わらずにヨロヨロだし、
そんな自分の姿には、なんだか笑ってしまうけれど、
いつかは、格好良い私になってさ、
きっと時々、心配を掛けてしまっているあなたが、
安心して見守れる私になれたら良いなって。
1ページ目はこちらより↓↓